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近江商人の心意気

あなたは「近江商品の心意気」について、お話やエピソードを聞かれたことはありますか?

先日のブログで紹介した高森顕徹さん著「光に向かって100の花束」にそれが掲載されていましたので、ご紹介します。

 

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昔、呉服物を担って、いつも碓氷峠を越えていた二人の商人がいました。一人があるとき、さぞ疲れたように、路傍の石に腰を下ろしました。


「疲れたではないか、一休みしよう。この峠が、もう少し低かったら楽に越されて、うんともうけられるのになァ。お前、そう思わんか」

 

うらめしそうに、高い峠を見上げます。


「俺はそうは思わない。それどころか、この峠が、もっともっと高くて、険しかったらいいと思っている」

 

そう答えたのは、連れの江州(近江)商人です。


先の商人はいぶかって、「どうしてだ。お前は苦労がしたいのか。おかしなやつだ」と苦笑いしました。


「そうじゃないか。この峠が楽に越されたら、誰でも越して商売するから、あまりもうからないのだ。この峠が、もっと険しければ、だれも、この峠を越えて商いをする者がいなくなる。それを越していけば、商売は大繁盛するのだ」

 

by 高森顕徹著「光に向かって100の花束」より抜粋
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江州(ごうしゅう)というのは近江の別名です。古くは近江(おうみ)を江州と呼んでいました。ここでは近江(おうみ)商人で進めます。

 

近江商人は文字通り商人気質が非常に高く、自分たちが儲けるにとどまらず、世間をも喜ばせて初めて真の商人とする「三方由(さんぽうよし)」をモットーとしました。三方とは先述どおり「売り手・買い手・世間」を指します。この三方由を主軸にさらに細かくした「商売十訓」も掲げられます。(ここでは割愛します)

 

著者の高森さんはこの話の最後にこんな言葉を添えられます。

「難の難 乗り越えてこそ あり」

 

 作者は高森さんなのか、どなたかわかりませんが何かに挑戦するときや、挑戦途上で苦しいとき等に、心の励みになる言葉だと思います。ところがこの「光」、何かに取り組むときに必ず用意されているものでもありません。あなたが「難の難」の途上でかつ「光」が見えないとき、どうしたらいいでしょうか?

 

それは「光」を大げさに考えないことです。小さな光の積み重ねが大きな光と理解し、一日(今日)に光をもってきます。例えばお風呂上がりのビールとか、翌朝のコーヒーとか、テレビ番組でも、誰かとの会話でもSNSでも・・。そんな小さなことを大切にすることが「難」を乗り越えるコツではないかと思います。そう、「光」は自分でつくるもの。

 

あなたに今「光」が見えているなら、その「光」を見失わず、ぜひ果敢に「難」に挑戦し、モノにしていただき、「光」を手中に収めていただければと思います。また「光」見えない中での挑戦なら、今日の最後に(もしくは明日の朝に)難を乗り越えたごほうびを用意してあげることをお勧めします。

 

近江商人の心意気は、今風で言えば「差別化」となるかもしれませんが、成功者は必ず傍から苦労と思われることを乗り越え、それが結果的に差別化となっています。ただ苦労をチャンスと変換し、前向きに取り組んだのか、そうでないのか、それは当人でないとわかりません。しかし前者の方が乗り越えるに易いことは明白で、その支えとしてこの話、この言葉はお役立ていただけるのではないかと思います。

 

近江商人の心意気

「難の難 乗り越えてこそ あり」

 

 

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

引用文献

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