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「生活」力の教え

「心・技・体」という言葉があります。これに「生活」を加える方がいらっしゃいます。株式会社原田教育研究所代表の原田隆史さんです。原田さんは公立中学の陸上部を7年で13回日本一に導いた実績があり、独自の教育メソッド(原田メソッド)を著書で紹介されます。

 

原田さんは「心・技・体・生活と言われ、生活力も結果を左右する重要な要因であると説かれます。

 

続いて松井秀喜さん(元プロ野球選手)の母校である星稜高校本田実先生の名言。

「野球の内に野球なし。野球のに野球あり」

 

本田先生はこう言われ、部員にトイレ掃除を課します。しかし誰でもできるわけではなく3年生しかやらせてもらえないため、トイレ掃除は下積みではなく、3年生のみに与えられる特権としての位置付け。ノルマややらされ感とは程遠い、率先してやりたいメニューというのが驚きです。

 

この「生活力」。いったいどういうことなのでしょう? 私なりに野球を例にとり説明させていただきます。弱小チームから強豪チームに這い上がるためには、相当の練習が必要。キャプテンを筆頭としたチームワークや監督への信頼、目標設定、練習メニューの開発・・等々。そういった「質×量」の最大化を歩むうえで、下支えするものが「生活習慣」で、それを原田隆史さんは端的に「生活」と略したのだと推測します。

 

極端な例で言えば、前日に夜更かしや深酒して、翌日にハードな練習をこなせるでしょうか? 練習とはほぼ毎日のこと、毎日である以上、毎日の生活力が問われるわけで、だから「生活習慣」なのです。

 

かつて フランスのピアニストがこんな名言を残しました。

 

「1日練習しなければ自分に分かる。2日練習しなければ批評家に分かる。3日練習しなければ聴衆に分かる」


by アルフレッド・コルトー(フランスのピアニスト)

 

1日の重みが伝わります。野球にしてもピアノにしても、毎日の練習が欠かせないとなれば、毎日の体調管理がモノをいいます。この体調管理(健康管理)こそ「生活習慣」で「生活力」です。

 

競争が激しいアスリートの世界を始め、プロと呼ばれる世界(職種)は正直 実力伯仲の世界、その中で一歩抜きんでるには基礎力の積み上げがモノを言い、基礎力の積み上げ如何でミスの減らし具合が左右されます。そして毎日質の高い練習を繰り返してきた「質×量」の自負が、本番で平常心を生み出します。

 

経営者もどんな職業人も厳しさの違いはあれど、考え方はいっしょ。昭和の哲人と称される中村天風氏もこう言われます。

 

「どこまでも人間をつくれ。それから後が経営であり、あるいはまた事業である」

 

人間ができていなければ、体調不良でパフォーマンスが落ちたり、はたまた病気になったりと社員や会社ひいてはお客さまに迷惑が及びます。また違う側面では約束を破ったり嘘をついたり、失言すれば、信用を損ない これまた会社や社員、お客さまに迷惑をかけます。毎日のように大会社や政治家の不祥事が取り上げられるのは「人間」ができていない証左と思います。

 

経営者は経営だけ、スポーツ選手はスポーツだけ、営業パーソンは営業だけ、エンジニアはエンジニアだけできればいいのではない。それら「心・技・体」は生活習慣の投影で成り立つもの。生活習慣が乱れて「心・技・体」を追求できることはありません。そして人間的魅力も「信用」がベースで、信用は生活習慣に裏打ちされます。

 

一時(いっとき)、高い成績を残すだけの一発屋ではなく、高い成績を維持する人こそ「人間力」が高く、すなわち「生活習慣」が立派で「生活力」が高い方。人を魅了するのはそんな人なのだと思います。

 

生活というと地味に聞こえるかもしれませんが、本当に能力が高く先天性を備えている人が、生活のほころびから一線を退く例は枚挙にいとまがありません。花で言えばどうしても「花」に目が行きがちですが、ひそかに「花」を支える根や幹こそ着目すべき点ということです。

 

「心・技・体・生活

by 原田隆史

 

「野球の内に野球なし。野球のに野球あり」

by 本田実

 

「1日練習しなければ自分に分かる。2日練習しなければ批評家に分かる。3日練習しなければ聴衆に分かる」

by アルフレッド・コルトー

 

「どこまでも人間をつくれ。それから後が経営であり、あるいはまた事業である」

by 中村天風

 

 

かなり厳しめの記事になりましたが、世の中に完璧な人はいません。人は弱い生き物だからこそ、目指すことに意義が生じます。私もまだまだへなちょこ。当ブログを通し、あなたとともにがんばっていくことが私の目標です。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。