心の戦士!~心が前向きになる言葉~

どんなときでも心を晴れやかに!→ 心の戦士いざ参上!

「差」がつくタイミング

(株)オオクシ(ヘアカットサロンを多店舗展開)の大串社長は今でこそ美容・理容業界の有名人ですが、2011年の東日本大震災が起こったときは、まさに逆境(苦境)に立たされていました。

 

もちろんオオクシだけではなく、同業種も他業種もみな同様ですが、あの未曽有の大震災を逆にチャンスととらえ、右肩上がりに売り上げを伸ばしていった会社(店舗)は、そうそうないのではないでしょうか。

 

もちろん大串社長もすぐさまチャンスととらえられたわけではありません。悩み迷った挙句、なんと翌朝に全社員に以下の発表をしたのです。

「雇用は絶対に守ります。大震災だからと言い訳はしません。安心してください」

 

この発表(旗印)で、自ら退路を断ち、奮起することを全社員に伝え、トップとしてこれからの方向性を指し示しました。そこからの悪戦苦闘や快進撃の様は、神渡良平著『オオクシ 未来への挑戦 「思い」の経営』にお譲りするとして、大串社長が奮起することを決められた背景には盛和塾塾長(稲盛和夫さん)の以下の言葉がありました。

「他社がよくないときにがんばれば、がつくんだ」

 

これは一見他社との比較に焦点を当てた言葉と思うかもしれませんが、大串社長は違いました。他者や多店が営業できなければ、従業員はもちろん、お客様も困ってしまう。実際店を開けてほしい、停電でドライヤーが使えなくてもカットだけしてほしい、生渇きでいいから髪を洗ってほしいといったお客様の声が上がっていたそうです。

 

他社が営業できない分、お客様の期待に応えるべく通常の営業時間より朝30分、夜30分長くとり、営業できない他店から応援スタッフを呼ぶなどして、なんとかこの苦境を乗り切りました。そうしたらどうでしょう…逆に通常営業では取り込めなかったお客様まで取り込め、信頼関係がますます強固となり、リピーター率の増加につながったのです。

 

その時を振り返り、本社管理部部長はこう述懐しています。

「駅前の商店街には閉めている店もある中で、うちは逆に奮起しました。普通だったら給料が2,3割減ってもおかしくない状況だったのに、"雇用は絶対守る!大震災だからと言い訳はしない" という社長のいち早い宣言で、みんなしてこの危機を乗り切ろうと団結したのです」

 

(株)オオクシが未曽有の大震災を乗り越えられたのは、「他社との差別化」のようなちっぽけな競争意識ではなく、目の前の困っているお客様のために、一致団結すべきタイミングを決して見逃さなかったからなのです。その時生まれた絆がその後の驚異のリピーター率を叩き出し、今日の発展につながっているというわけです。

 

フォーカスすべきは、目の前のお客様。困っているお客様。

「他社が苦戦しているから、うちも苦戦するのでは・・・」ではお客様を満足させられない。

「他社が苦戦しているからこそ、うちの出番だ!みんなで協力するぞ!」でこそ、お客様を満足させられる道は開かれる。信頼獲得の道が開かれる。リピーター率増加の道が開かれる。

 

あなたが飛躍するか否かの「差」もまったく同じ。

苦境のときに「苦境だから仕方がない」とあきらめるか、「苦境こそ今後の発展の種が潜んでいる」と視点を変え気合いを入れなおすか。

 

心を前向きにしてこその「環境」です。

「差」がつくタイミングはあなたの心が弱気になった "そのとき" 。

 

私もあなたを全力で応援します。

ともにがんばりましょう!

 

 

引用・参考文献

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