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「周囲の視線」効果

2019年3月に出版された本に次があります。

 

石川和男さん著「すごい朝時間術」

 

内容はタイトルの通り、"朝時間を活用し、人生を豊かにしよう" という主旨です。しかし本記事は朝時間の活用を語りたいわけではありません。本書の中に面白い研究結果が紹介されていたため、それを同書から抜粋します。

 

それでは見ていきます。

 

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精神科医エルトン・メイヨーと心理学者フリッツ・レスリスバーガーらによって、アメリカのシカゴにあるホーソン工場で実施された、興味深い実験があります。

 

工場の名をとって「ホーソン実験」と名づけられたその実験は、「作業環境の条件を変えると、従業員の作業能率はどのように変わるのか?」を分析する目的で行われました。

 

実験の対象となったのは、大勢の従業員のなかから厳選された精鋭6名の女性従業員です。

 

実験でまず、暗かった職場の照明を明るいものに変えました。その結果、彼女たちの作業能率はアップします。

 

次に休憩時間を多くしてみました。結果、彼女たちの作業能率はさらにアップしました。

 

次は賃金を上げる、次は軽食の差し入れをする、次は部屋の温度を適温にする・・・。そのようにして、徐々に作業環境をよくしていったところ、そのたびに彼女たちの作業能率は上がり続けたのです。

 

と、ここまでの実験結果を見ると、「職場環境をよくすると、従業員の作業能率は上がる」と結論づけたくなりますよね。ところが、この実験には続きがあるのです。

 

同じ6名の女性従業員が働く環境を、今度は照明を暗くする、休憩を少なくする、賃金を下げる、軽食をなくす、部屋の温度を適温以上に上げる・・・など、徐々に作業環境を悪くしてみたのです。

 

すると、どうなったと思いますか?

 

当然、環境の悪化のたびに、作業効率は低く・・・なりませんでした。なんと、職場環境が徐々に悪くなっても、彼女たちの作業効率は上がり続けたのです!

 

いったい、どうしてこんな結果が出たのでしょう?

 

カギは、彼女たちが大勢の仲間たちのなかから選ばれた精鋭であり、実験前に「あなたたちは大勢の従業員から選ばれた方々ですよ」「期待していますよ」「優秀な6名ですね」というような言葉をかけられたこと、そして会社幹部、研究者など多くの関係者に注目されながら実験が行われたという点でした。

 

彼女たちの作業効率が上がったのは、「環境の変化」ではなく、「期待されている」「注目されている」という「感情の変化」によるものだったのです。

 

(同書から抜粋)

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いかがでしょうか。

 

当初の目的が思わぬ結論に結びつきました。"恋をしている人は若い"とか"ファッションを気にしなくなったらオヤジ化する"と言われる理由が頷けます。

 

この研究結果は、私自身の体験に照らし合わせても非常に納得のいくもので、自宅で勉強するよりもカフェや図書館の自習室で勉強するほうが断然捗(はかど)ります。仕事も同様で、在宅ワークはかなりしんどいと自分では思っています。

 

環境と集中力の関係は人によって個人差はあると思いますが、自分一人で解決できないときは、ぜひ今回の実験の帰結のように、周囲の視線を味方につける"環境選び"を優先してみてはいかがでしょうか。

 

私が大事だと思ったのは、周囲の目線は無意識下においても発揮される点です。外に出て裸になる人はいないでしょう。電車の中で寝そべる人もいないでしょう。

 

では外にいるときに"裸になってはいけない"とか電車の乗車中に"寝そべってはいけない" と意識して労力を使うでしょうか? 使いませんよね。 そのようにある環境に飛び込めば、自然と促される姿勢が内面・外面ともに現われるということです。

 

環境選びは何も物理空間に限りません。「有言実行」という言葉があるように、自分の目標を周囲に宣言するというのも、お勧めです。環境選びというよりは、環境づくりと言ったほうが適するかもしれませんが、周囲の視線が発奮材料となることはよく言われることです。

 

渋谷に行けば若者のトレンドが、銀座に行けばエレガントなトレンドが、五感を通して触れられます。

 

今後はますます、自宅にいながらのサービスが充実すると思いますが、人間の本質は昔も今も変わりません。前々回の記事「人は"軽やかさ"に惹かれる」ではありませんが、外部の環境をどんどん取り入れ、自分をあらゆる角度でブラッシュアップされることを私はお勧めします。

 

「周囲の視線」効果

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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