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「目標勾配仮設」とタスク管理

行動経済学の用語に「目標勾配(こうばい)仮設」があります。意味は「目標や出口に近づけば近づくほど、やる気が出てくる」というもの。

 

よく出される事例にカフェでのスタンプカードがあります。あるカフェで「コーヒーを10杯飲むと1杯無料」というスタンプカードを渡したところ、10杯目に近づくほどに、そのカフェでのコーヒーを飲む頻度が上がりました。

 

また同時にスタンプカードを2種類用意した実験もされました。

 

A:コーヒーを10杯飲めば、1杯無料

B:コーヒーを12杯飲めば、1杯無料(ただし、初めからスタンプが2個押されている

 

あなたはAとBで、どちらの方がモチベーションが湧きますか?

 

実験結果は「B」です。Bの方が "自分が目標達成に向けてすでに動き出している" という感覚が持てることが原因とされます。

 

話しを変えます。

 

私は休日に筋トレやランニングを計2,3時間しています。問題なのはそれを1日の中でいつ行うのがベターか?という話です。

 

私の以前は、運動の類(たぐい)は、頭を使わないため、頭を使う知的作業を午前中にもってきて、午後か夕方にそれを開始することが、1日の有効活用に最適と思っていました。

 

しかしこうは言ってはなんですが、筋トレやランニングなどは、私にとってそこまで優先順位は高くありません。すると午前中から始めた知的作業がどんどん午後や夕方にまで浸潤するのです。具体的に言えば、限られた時間に集中すれば3時間で終わるところを、後ろにこれといった用事がなければ、5時間でも6時間でもかけてしまうということです。

 

バケツは大きい石から入(い)れなければ、のちに小さい石が入らなくなると言います。逆から言えば小さい石から入(い)れてしまえば、大きい石が入らなくなるということ。それを引用し「まずは重要なことから手をつけるべし」という教訓が時間効率に用いられます。

 

確かにその通りだと思いますが、人の性格や状態、作業内容や作業レベル、締め切り度合いによって適宜応変する必要があります。

 

私の例で言えば、知的作業の一つに当ブログの執筆があります。それを午前中に手を付ければ、先に申したように、ブログにかける時間枠がどんどん後ろ(午後以降)に延びてしまいます。さすれば筋トレやランニングをする時間がなくなるばかりか、知的作業で疲れてしまい、時間が残ったとしても困憊してやる気が起きなくなります。

 

そこであるときから、起床後にストレッチ、筋トレ、ランニングとルーティーンのように扱い始めたら、これがとてもうまくいきました。確かに知的作業の時間は後ろに追いやられますが、それは同時に"切羽詰まった感"を生ませ、"集中力"を生ませることにつながります。また筋トレやランニングも、後ろに知的作業が控えているとなれば、自然とヘトヘトになるまでは行わなくなります。

 

私の休日という名のバケツは、大きい石を入れるだけで終わっていたところが、タスク処理の順番を変えただけで、小さい石も入れられるようになったということです。

 

話しを戻します。

 

「目標勾配仮設」は「ゴールに近づくほどに、やる気が高まる」という内容でした。その感覚に近いところで、私は自分の休日のタスク管理を次のように考えました。

 

「重要度の高いタスクをゴールに近づけるほどに、集中力が高まる」

 

ゴールとは、1日の終わりを指すこともあれば、夏休みの宿題のように締め切りの間近を指すこともあります。あえて"切羽詰まった感"を作り出し、お尻に火を付けさせるのです。集中力が高まるというのは、その重要度の高いタスクに対してのことですが、それ以外のタスクにも同様に高まります。なぜなら後ろに重大なタスクが控え、時間が限られるからです。

 

私は自分を弱い人間と自覚しています。よって外部圧力(環境)で追い込まないと、ずるずると与えられた時間枠を使い切ってしまいます。今回は休日の例を出しましたが、いろいろな場面でそれを痛感するため、ぜひあなたにも参考になればと思いお伝えしました。

 

ただこれも諸刃の剣で、もちろんデメリットもあります。知的作業中に何かのトラブルやアクシデントが発生した場合や、単純にその時間で終わるレベルでなかった場合などです。そのような場合は、午前中から取りかかっていれば完了させられた可能性は大いにあり、無論、そういう事態を想定して、大きい石(優先順位の高いタスク)からバケツに入れるべき、という教訓がなされています。

 

そう考えると、重要度の高いタスクの内容や中身によって、(バケツに)大きい石から入れるべきか、小さい石から入れるべきか、のタスク管理は変わってくるでしょう。また当人のタイプによっても変わるでしょう。自己管理に長ける人は、外部圧力(環境)を使わずとも、自らのタイププレッシャーで集中力を生ませられるのだと思います。

 

まとめます。

 

「目標勾配仮設」は人の心理状態として確かに存在すると思い、そのやる気を「集中力」に置き替え、重要度の高いタスクをあえて1日のお尻に持ってくることで"切羽詰まった感"を生ませ、それが「集中力」になるという方法を、私の休日を例にお伝えしました。

 

1日や1週間、1ヵ月とさまざまなスパンがありますが、どの順番でタスクを処理するかで、処理できるタスク量が変わってくることは、仕事だけでなくプライベートにも適用できることです。常に事前の準備とシミュレーションを怠らないように気をつけたいものです。

 

「目標勾配仮設」とタスク管理

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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