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なぜ運動で「脳」を鍛えられるのか?

最近は「運動は身体的な好影響だけでなく、にも好影響がある」と、各所で言われています。あなたも見聞きしたことがあるかもしれません。

 

私はそのような話をうっすらとは知っていましたが、どちらかと言えば身体的な健康、体力こそスタミナという感じで筋トレ・ジョギングに励んでいました。

 

しかしある動画で「一流の頭脳(2018年3月発売)」という本が紹介されていて、その話を聞いたときに"なるほど"と膝を打ったため、本日は運動と脳の関係をお届けします。

 

まず脳が大食漢であることは知られているとおりです。脳の神経ネットワークは多岐に渡り、神経細胞同士の結びつきは100兆個と言われます。集中したり神経を使えばなおのこと、エネルギーを大量に消費します。

 

エネルギーの源は誰もがご存じ、ブドウ糖です。しかし上記のように脳は大食漢ゆえ、ブドウ糖が枯渇することはしばしば起こります。そこで予備として貯蔵されるのがグリコーゲン由来の乳酸。この乳酸と脂質回路と呼ばれるケトン体ブドウ糖が枯渇した後のエネルギー源となります。

 

またこのグリコーゲンは、筋肉内のそれは枯渇するまで使われるのに対し、脳内のそれは脳細胞が死滅しないように幾重にもプロテクションがかかっており、消費と補給(回復)を繰り返すようにできています。

 

最近の健康情報で顕著なのがオートファジーの機能を使った空腹理論です。睡眠時間を含め「空腹12時間後」から体中の細胞を回復に勤めようとするオートファジー機能が発動し、五臓六腑を担う細胞を疲弊させないようにするというものです。

 

このオートファジー機能が私たちの内臓に組み込まれている理由は、人間が太古の昔から飢餓との戦いだったことを原因とします。現代のように炭水化物や糖質が摂れるようになったのは農業が発展した江戸時代以降です。

 

の機能も例外ではありません。太古から狩猟民族として狩に成功しなければ食にありつけず、ありつけなければ餓死が待ち受けます。そこでブドウ糖が枯渇しても、脳が機能するように乳酸ケトン体をエネルギー源とする回路が作られました。

 

ここからが本題です。

 

運動で消費した脳のグリコーゲン(乳酸の元)が栄養と休養(睡眠)により消費前よりも高いレベルに回復超回復することが征矢(そや)教授らの研究グループが数年前に発見しました。この発見は世界初と言われ、さまざまな専門家が近年引用されています。ちなみに征矢教授は筑波大学教授、医学博士、次世代健康スポーツ科学拠点「ヒューマン・ハイ・パフォーマンス先端研究センター」のセンター長を務められている方です。

 さらにです。脳で超回復が繰り返されると、エネルギーのタンクであるグリコーゲンの貯蔵量そのものが増え、脳の持久力が飛躍的に高まることもわかりました。これは身体的な体力(持久力)と脳のそれが比例することを意味します。よって運動と休養(睡眠)の良質なセットが脳が鍛えるということです。

 

超回復という用語は身体や筋トレの世界でよく用いられ、運動や筋トレをすることでエネルギーの枯渇や筋線維が損傷します。それ以外にもさまざまなストレスが身体にかかり、いったんは体力が低下します。しかしその後に、適切な休息をとることで体力や筋肉が回復し、結果として体力や筋力の向上、筋肥大の成果が現れます。つまりは走れば走るほど、筋トレをすればするほど体力や筋肉がつくことを現わします。

 

それが同時に「脳」にも起こるというのです!これには正直驚きです。しかし注意点もあります。それはオーバートレーニングや疲弊のしすぎは「超回復」には至らないということ。脳の「超回復」には、適度な運動、適度なストレッチが好ましく、太極拳やヨガ、ウォーキングでも実現できるそうです。

 

別の角度も見てみます。

 

上記の適度な運動をすると、脳の神経伝達物質であるドーパミンが放出され、ある種の幸福感を感じられます。また運動を繰り返すことで男性ホルモンや成長因子など体の成長を促すホルモンが脳に分泌され、それを海馬という部位がキャッチします。キャッチした海馬は新たに神経を増殖させ(神経新生)、それが学習・記憶力など認知機能を高めてくれます。その作用が近年、認知症予防や治療にも役立つと示唆されています。

 

朝散歩を提唱されている樺沢紫苑さん(精神科医)は、朝散歩をすることでドーパミンだけでなく日光浴からセロトニンの分泌も促せることを言われます。同じく日光浴からビタミンDも生成されることから、夕方や夜の運動もいいですが、朝できる方は朝されると一石二鳥かもしれません。

 

まとめます。

 

なぜ運動で「脳」は鍛えられるのか?

 

・運動をすることででも超回復が行われ、超回復繰り返されることで、の体力や持久力が増し、それが集中力の増加等につながるから。

・運動が繰り返されることで、男性ホルモンや成長因子など体の成長を促すホルモンがに分泌され、それをキャッチする部位(海馬)で学習・記憶力などの認知機能が高められるから。

 

何事も「継続が力」です。私たちがきちんと継続ができるよう、適度な運動には快楽物質(ドーパミン)が放出されるようになっています。運動のし過ぎや負荷のかけすぎは苦痛がともないます。そうではなく、自分が心地いいという運動を継続することで、身体や健康だけでなく、にも好影響がもたらされ、逆説ですがその知識が「継続」の助けにもなると思います。

 

人生100年時代と言われますが、健康寿命をいかに延ばすかが命題です。同じ運動なら楽しく心地のいいそれが最適で、それでこそ「継続」が可能になるというものです。

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

※引用・参考記事

↓↓トップランナー『征矢英昭教授「軽い運動で記憶力UP!脳と運動の密接な関係とは』で検索をかけていただくと記事が出てきます。↓↓

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