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"欠乏"感とIQ(認知能力)

2015年2月に発売になった本に次があります。

 

「いつも「時間がない」あなたに : 欠乏の行動経済学

センディル・ムッライナタン, エルダー・シャフィール著 : 大田直子訳

 

とても有名な本なのであなたもご存じかもしれません。その中に「人は経済的に困窮するとIQ(認知能力)が下がる」ということが書いてあります。このことを引用し、ビジネス系のさまざまな方が、"お金はある程度あった方がいい" という帰結にもちこみます。

 

あなたが特にお金に困窮していなくても、お金に困窮したときの自分や他人の状態は想像できると思います。借金を抱えて督促がやかましい状態です。そうなったときの心理状態は、あらゆることに優先して、督促を止(や)ますことに使われると思います。

 

視野狭窄」という言葉が適するかわかりませんが、意識の領域が借金や督促に自動的にもっていかれるため、それ以外への意識が希薄となり、結果 IQ(認知能力)が下がるということです。IQ(認知能力)が下がるというのは、もともとIQ(認知能力)が低いのではなく、IQ(認知能力)がある位置から下がってしまうということです。

 

著者のセンディルとエルダーが行った実験に次があります。

① 車が壊れてしまって、車の修理に150ドルかかる。

② 車が壊れてしまって、車の修理に1500ドルかかる。

 

1ドルを100円とすると、①は1万5千円、②は15万円です。

 

①と②のエピソードを、被験者(貧困層と富裕層の各グループ)に与えて、IQテストを行ってもらいました。結果、①は両グループのIQスコアに差はありませんでした。しかし②は差が認められました。②は貧困層にのみIQスコアが13も下がりました。

 

1500ドルの修理代における精神的ダメージが、富裕層は特に感じなかったのに比べ、貧困損は感じてしまったということです。IQテストの最中も修理代の負担が頭をよぎり、集中できなかったことと推測します。

 

なぜ私はこんな話をするかと言うと、実は最近に私もこのような状態に陥ったからです。上記の内容は知っていたものの体験はしたことがなかったため、改めて体験してみると、本当にその通りだと思いました。

 

私は今年から暗号通貨の取引を始めたことは、以前の記事で報告しました。馴らしに数万円で初めて、最初は数日で1万円ほど上がったため利確をしました。その後ビットコインが1コイン530万円くらいまで高騰し、もみ合いが2,3日続いたため、私はやや上がりすぎと判断し、空売りをしました。

 

GMOコインには「暗号資産FX」というものがあり、レバレッジが4倍までの信用取引ができます。しかし私が空売りした3,4日後に、米自動車メーカーのテスラCEOが、ビットコインを近い将来 決済手段に採用することを明らかにしたのです。

 

途端にビットコインはさらに急騰を遂げ、あなたもご存じかもしれませんが、一時600万円台までいきました。2月17日の朝に私が目覚めると、すでに強制ロスカットが行われており、私の損失は確定されていました。

 

ロスカットされる間の数日間は、私の意識は完全にビットコインのチャートに持っていかれました。もちろん仕事は仕事でしていましたが、休憩時間や乗車時間、入浴時間等で、暇があればすぐにチャートを確認する始末です。

 

専業のトレーダーは専業だけにその状態でいいかもしれませんが、私のように本業や他にも意識を使いたい人はまったく好ましい状態ではありません。改めて初心に返った「ドルコスト平均法」の素晴らしさを実感したしだいです。

 

チャートの動きが激しい暗号通貨の取引をされたい方は、ぜひ「ドルコスト平均法」でほったらかしの投資(投機)をお勧めします。しかし株式投資と違って今後に成長が見込めるかどうかが根底の見定めとして存在するため、暗号通貨そのものへの期待や予想も関係してきます(株式投資は今後の成長が見込めると思い投資をすることが前提)。

 

ただ「ドルコスト平均法」の素晴らしいところは、実はチャートが右肩上がりになっていなくても、すなわち株で言えば株価、投資信託で言えば基準価額が右肩上がりでなくても、ハイパフォーマンスを生み出すことが結果で示されています。それはチャートに、ある程度の波があれば、下がった要所で購入できるからです。

 

話しを戻します。

 

本記事は「ドルコスト平均法」の素晴らしさを伝えたいわけではなく、「いかに思考に制限がかかるとIQ(認知能力)が下がるか」という実体験からのお伝えが主旨です。

 

投資の話から枠を広げ、体調不良人間関係のトラブルも意識や思考の領域を"そのこと”で持っていかれるという点では同じ(IQが下がる)です。

 

そもそも今日という1日を人生と考えたときに、新しいことや楽しいこと、やりたいことにチャンレジできることが価値バロメーターと考えます。そのチャレンジは大小に関係なく、意気揚々と臨みたいもので、その足かせとなる"欠乏"感は可能な限り排除すべき産物です。

 

順番としては"欠乏"を排除するからチャンレジできるのではなく、チャレンジへの意欲が"欠乏"の排除の如何(いかん)を決めるのだと思います。

 

「"欠乏"感とIQ(認知能力)」

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。