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記録「人間は考える葦である」

17世紀のフランスの思想家、B・パスカルは次の言葉を残しました。

「人間は考える葦である」

 

あまりにも有名な言葉ですが、私たちの普段はそれに触れることはあまりありません。ビジネス書の類(たぐい)には、考えることの重要性が説かれるものもあれば、考えすぎるなと諭されるものもあります。答えは状況により時々刻々と変わりますが、やはり考えることは生きていく上で重要という方が一般的でしょう。

 

では考えるとはいったいどんなことを指すのでしょうか?

 

こちらも答えはさまざまでしょう。分析とも言えますし、歴史をさかのぼるとも言えます。大局観に立つとも言えますし、死生観に返るとも言えます。「考える」とはかくも広く多面的です。

 

では次の言葉はどうでしょう?

 

「考えるな、感じろ」

by ブルース・リー(俳優・武道家

 

今度は「考えるな」です。この言葉を強調する人もたくさんいらっしゃいます。結局どちらも大切で、状況やケースにより解(かい)はさまざまです。と言いたいところですが、実はどちらも同じことを指しているとも言えます。

 

私は「考える」とは記録が土台にあって成り立つと考えています。記録は知識と代えていただいてもけっこうです。記録や知識が人の思考を促進させます。ここでは知識は置いておき、記録に的を絞って進めます。記録とは例えばダイエットでいう体重やBMIの記録で、健康でいえば血圧や血糖値、コレステロール値、陸上選手でいえば、毎回のタイムのことです。

 

これらの事例はとてもわかりやすいですが、その他にも観察や洞察、疑問の如何(いかん)があげられます。実は私はこの観察力が鋭い人に特に「頭の良さ」を感じます。誰もが見過ごす状況でも、ある人はきちんと状況を把握している、そんなときがそれです。ミステリー小説やドラマでありがちで、探偵はだいたいこの観察力を兼ね備えています。

 

レコーディングダイエットや家計簿も記録という点で重要ですが、その他に「観察」「疑問」を自分に投げかけることは何にもまして考える土台をつくってくれます。"なぜこのお店は流行っているのか?"、"なぜあの人はパッとしないのに、売上が上がっているのか?"など、疑問を問おうと思えばいくらでも見つかります。

 

数年前に東進ハイスクールの講師・林修先生がテレビで「人にプレゼントを渡すときほど、センスが問われることはない」という主旨を言われていましたが、日頃の観察がなければ、相手を喜ばすことは難しいです。

 

いっけん知識を詰め込んだり、分析したりすることが「頭のいい」ことだと思いがちですが、実は「記録」「疑問」の投げかけ(問いかけ)も、自分を自然発生的「考える葦」にしてくれます。その「記録」や「疑問」の材料に「観察」が欠かせなく、日頃から好奇心という名のアンテナを張ること大事になってきます。好奇心という名のアンテナを張るためには、いわゆる知識や雑学がきっかけとなることが多く、そのように考えれば、すべては循環していると言えます。

 

どこから始めてもけっこうですが、記録を取らなければ忘れていくことを考えると、肝心かなめは記録を取るか否か、そこになると思います。

 

私たちはせっかく毎日を生きています。生きた分だけ賢くなるには、考える材料が欠かせなく、それを「記録」が担ってくれるというのが本記事の主要です。本記事で申し上げたいのは、何かを考えようとするのではなく、自然発生的に考えてしまう自分づくりのススメです。

 

とはいえ、むやみやたらに記録をとれとも言いません。それはただ忙しくなるだけのため、ある程度は線引きをし、自分の興味のあるところから(記録を取る行為を)始めていただければと思います。きっと記録が自分の仮設を醸成させ、仮設の検証にさまざまな行動が促進されると思います。その姿が「考える葦」ではないでしょうか。

 

「人間は考える葦である」

by B・パスカル(フランスの思想家)

 

感じたことは記録することで「考える葦」に転化します。人間は野生動物の中では圧倒的に弱者です。トラやライオン、オオカミやクマに襲われれば勝ち目はありません。しかし太古の人間はそのような野生の中で過ごしてきました。なぜ生き延びられたのか?いわずもがな葦(足)に「考える」ことが備わっていたからです。木を木刀に変え、石を武器にし、24時間を協力体制で見回りました。

 

考えようと気張るのではなく、勝手に考えてしまう自分をつくることのほうが何倍も大切です。行動することの意義も、そんなところにあるのではないでしょうか。

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。