鳥は「向かい風」を欲する
小泉内閣の時代に経済財政政策担当大臣を歴任された竹中平蔵氏が、今年の3月に次の本を出されました。
「考えることこそ教養である」
前回私が「人間は考える葦である」を取り上げたのも、同書を読んだことがきっかけです。(内容は違いますが)
実は同書の「おわりに」に、竹中さんがひどく感銘を受けた、ある言葉が紹介されています。その言葉は当時大臣だったころ、メディアや内輪からさんざん批判されて消沈していたときのこと、歌手の谷村新司さんから次の言葉が送られたそうです。
「鳥はね、飛び立つときは、向かい風に向かって飛び立つんだよ」
その言葉で竹中さんは批判の嵐から違う視点を持て、吹っ切れられたそうです。つまり「批判は批判で受け止めて、だからこそ自分が正しいと思ったことをすることで、きっと世の中の役に立つんだ」という前向きな心をもてたということです。
谷村さんの言葉は特に真新しい内容ではないかもしれません。いろいろな方が引用する自己啓発の言葉として有名かもしれませんが、自然に描写させるだけで、グッと見習おうと思ってしまうのは私だけでしょうか。
確かに鳥も飛行機も浮力がないと飛び立てません。浮力があってこそ上に上がれます。ということは、何かにチャレンジしたり実現しようとしてうまくいかないときは、うまくいくための必須要件なのかもしれません。
そう思えれば、自分が上昇するチャンスとみて、違う策を練ろうと確かに前向きになれそうな気がします。自分が窮地に立たされたときこそ、心一つの置きどころと、人生の真髄を見据えるべきです。
鳥は向かい風を生かして空を飛びます。向かい風を求めて飛び立ちます。私たちの一日も我慢や苦労、努力や根性を向かい風とし、一つ上昇できるチャンスと捉えてみてはいかがでしょうか。きっと違う視点が持てるはずです。
鳥は「向かい風」を欲する
あなたはいかがお感じになりますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。