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金融政策「金利の上げ下げ」

本日は日本銀行が行う金融政策(金融引き締めと緩和)について、私見を申し上げます。

 

その前になぜ、いきなり金融政策を語るのか?ですが、先日とある金利について書かれた入門書を読み、?と思った箇所があったからです。どこに?と感じたかというと、その本には「金融緩和で金利を下げたとき、たくさんの会社がお金を借りはじめ、それが続くとどこかで"これは強気に出てもいい"というタイミングが表れ、いよいよ金利を上げていく」ということが書かれてました。

 

"強気"?

 

気持ちの問題ですか!?と突っ込みたくなりましたが、おそらく入門書でしたからわかりやすく書かれたのだと思いますが、やや私の理解と食い違ってる感もとれました。ちなみに私は2018年か2019年に、通称FP(ファイナンシャル・プランニング)の1級に合格しています。FPはあなたもご存じかもしれませんが、以下の6分野が出題範囲で、うち金融資産が私の一番得意とするところでした。得点的には、午前と午後の総合で100点中98点でした。

 

・タックスプランニング(税金)

社会保障関連

・リスクと保険

・金融資産

・不動産

・相続

 

まったく自慢ではありませんが、一応語る資格はあるかも・・ということで聞いていただければと思います。といいましても小学生でもわかる理解しか私はしておらず、その本は"あーでもない・こーでもない"と書かれてましたが、シンプルにこういうことです。

 

景気が悪ければ金融緩和(金利の引き下げ)

景気が良ければ金融引き締め(金利の引き上げ)

 

景気というとわかりにくいですが、要はインフレ率です。アベノミクスが始まった局面では、デフレ脱却のフェーズでした。デフレからインフレ率2%を目標にしたことは記憶にまだあるところですが、そのために行った金融政策が「異次元緩和」「黒田バズーカ」「マイナス金利」等の名称でした。つまりは0(ゼロ)金利政策です。

 

なぜ金利を下げたのか?

 

個人にも法人にもお金を借りてほしいからです。お金を借りるとどうなるか?個人は住宅ローンを借りてマイホームや投資用不動産を買います。ローン組んで自家用車を買う人も出るでしょう。法人はもちろん設備投資や雇用の創出です。こうやって世の中にお金の流れが活発化し、活発化が数か月、1年と続けば消費欲も上昇し、デフレの脱却ならびにインフレ率の上昇につながるというわけです。

 

晴れてデフレから脱却し、インフレ率が1%、2%と上がってきた場合を考えます。その場合は、3%、4%と上がり過ぎないように、1%~2%のところで金融引き締めを開始します。ここのところの引き締め具合は消費化物価指数などを参考に手綱をとります。

 

アメリカが2021年末ごろから金融引き締めに入り、株価が下落したことは最近のことですが、なぜ金融引き締めに入ったかというと、無論、物価が上がり始めインフレ率が上昇したからです。なぜ物価が上がり始めたかというと、コロナ対策で財政出動を盛んにしたからで、それ自体は景気を冷え込まさないためには良かった策です。しかし金融引き締めをするタイミングが遅かったです。もう少し早めに手を打っておけば、インフレ率を5%以内に抑えられたはず。

 

アメリカの例のように、金融政策をしてからも、その影響はある程度タイムラグが生じます。日本もデフレから脱却しかけたら、もう金融引き締めを徐々にしていかないと、インフレ率を2%ほどにとどめられなくなると思います。もちろん金融政策だけでは語れず、その他の財政政策や経済状態などを鑑みての話ではありますが。

 

日本のデフレ脱却の話をしましたが、すでにインフレになっているのでは?と思われたかもしれません。しかし現況はコストプッシュ型のインフレのため、需要増のインフレではありません。私が先に申したインフレは、良いインフレと言われる需要増のインフレ(ディマンドプル型)のシミュレーションです。

 

アベノミクスのときにあれだけ大胆な異次元緩和をしたにもかかわらず、あまり景気が刺激されなかったという専門家もいますが、実際は効果はあったとする見方が多数です。しかし消費増税をしてしまったためにデフレ脱却が腰砕けになっただけだと。しかし従来の想定はもっとお金の借り手は多いと予想していたはずで、確かにお金の借り手は増えたものの、借りなかった人も多数であることは間違いなかったと思います。

 

その理由は企業の内部留保額は年々増加しており、大企業を中心にお金を借りる必要性が薄まっていたこと。そして個人は先行き不安のため、節約モードに入っていたことなどが挙げられます。

 

いずれにしても金融政策においては、単純に考えれば理解しやすいというのが、本日申し上げたいところです。それは景気を冷やしたいときは「金融引き締め(金利を上げる)」、景気を刺激したいときは「金融緩和(金利を下げる)」。強気とか駆け引きとかではなく、インフレ率が何%から何%に向かっているのかの経済状況を鑑み、手綱を握る必要があるということです。

 

金融政策「金利の上げ下げ」

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。