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金利と株価と債券価格

前回に続き、もう少し「金利」を見ていきます。私は金利と株価の関係は漠然とわかっていましたが、債券が馴染みがなくピンときませんでした。しかし本記事を通し自分なりに少し整理してみようと思います。

 

まず金利金利は前回申し上げたようにインフレ率を鑑みながら、物価の安定を図るべく、日銀が上げ下げするものです。現在の日銀の黒田総裁の後任に、経済学者で元日銀審議委員の植田和男氏が内定されようとしています。一部の専門家の話によると、植田氏は当面は黒田総裁の取られた緩和策を踏襲するが、当面が過ぎればいよいよ引き締めに入るはずだと言われています。当面とは数か月くらいとのこと。

 

さて、本当に金利を上げる時期は、植田氏が就任してから数か月後となるのでしょうか。もしそうなれば日本の株価は下落するでしょうし、消費欲もますます減じるでしょう。ちなみに現在はコストプッシュ型のインフレゆえ、けっして消費者の需要が高まってのことではありません。ということは、金利を引き上げることにより、今よりもさらに消費が冷え込めば、再度デフレに舞い戻ることも考えられます。

 

先ほど少し「株価が下がる」と言いましたが、なぜ金利が上がると株価は下がるのでしょうか? 私の解答では2点が浮かびます。一つは単純に株から預貯金への投資にスウィッチする人が出てくるから。もう一つは企業の借り入れコストが増し、設備投資を控えたり、返済ができずに倒産する会社も出て、成長拡大のスピードにブレーキがかかるため。また個人では住宅ローンを組んでマイホームを買う人等が減るため。

 

ただし、「金利の引き上げ=株価下落」は、教科書的な解だけで、財政政策や成長戦略等によっても随時状況は異なります。ですので実際は現実を待たないとわからないというのは当然ですが、ここでは教科書的な論で話を進めます。

 

債券価格はどうでしょう?債権とは国債社債のことですが、金利が上がるということは、新発債の金利があがり、また預貯金の魅力が高まることとニアリーイコールのため、債券価格は下がります。国債の新発債の利回りが上がれば、既存の国債の利回りは魅力を失い、需給バランスで価格が下がるというわけです。一般的に債券価格が下がるというのは、既存の債券を指します。

 

投資家目線でまとめると、金利が低いときは株に投資をし、株価の上昇を見守ります。株価の上昇はインフレを帯びることがふつうのため、どこかで金利を上げるときがきます。中央銀行金利を上げ始め、株価がピークを向かえる局面で、手際よく株を売り利確をします。その後に、金利の上昇により下落した債権を買いにいきます。

 

債券は満期まで待てば額面金額が払い戻されます。額面が100円だとすると、98円で買うより95円で買った方が得です。ということは金利が上がり、債券価格が下がったタイミングで買うことが賢明です。また満期まで待たずに、金利が引き下げられ債券価格が上がったタイミングで途中売却する選択も残されます。

 

  • 金利が上がれば株価は下がり、債券価格も下がる。債券価格が下がるということは、債券利回りは上がるということ。

 

  • 金利が下がれば株価は上がり、債券価格も上がる。債券価格が上がるということは、債券利回りは下がるということ。

 

金利と株価と債券価格

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。