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米国株への投資

先日私はこちらの本を読みました。

日野秀規著「米国株なんて買うな! インデックス投資も今はやめとけ! グローバル割安株投資」

 

とても含蓄のある内容で、本の帯には経済アナリストの森永卓郎さんの推薦も書かれています。本日は米国株への投資を本当に控えた方がいいのか、それともそうでないのか、をざっくりと考えたいと思います。

 

結論から言うと、「そんなのわかるわけがない」です。未来は神のみぞ知るということですから、究極はそうなってしまいます。しかしそれではただの丁半博打になりますから、少しだけ本書の内容を見ていきます。

 

本書の内容は、なぜ米国株が2021年末まで好調だったのかについて、大胆な金融緩和が原因と決定づけています。金融緩和は世界的にグローバルに行われ、マネーの行き先がどうしても株になってしまう、ではどんな株がいいか、それが米国株に流れたということです。確かに納得です。

 

米国が利上げを行うと同時に、株から金利へのマネー移動が始まり、それが米国株の下落を招き、米国株の下落がグローバルな株価下落につながっています。そして著者は「平均回帰」という言葉を使い、歴史は繰り返されることを強調されています。

 

どういうことかというと、2022年までの10年間(特に直近2年間)は、米国株にマネーが流れたが、その前の10年やもっと前は、約10年単位で新興国日本株に流れていた、つまり10年以上も同じ場所にマネーが流れるわけがないという歴史的事実のもと、次は新興国日本株にマネーが移動するという推測を立てられています。

 

このマネーが約10年ごとに行き場を変えることで、それぞれの場所に割安とされていた株が見直されることを「平均回帰」としています。しかしこういう反論もあるでしょう。「実際に株価は売上や利益に収斂されるわけだから、GAFAMはそれを体現しているではないか」と。確かにそうですが、現在のGAFAMの売上に対し、どれほどの株価が適正なのかははなはだ疑問です。その適正価格の計算は○○法や▢▢法など、さまざまにあるそうですが、将来の利益を現在価値に割り戻して考える点は基礎になります。その将来の利益の計算の元となるのが国債金利になり、その国債金利は今年度・来年度の金利を参考とします。ということは足元の国債金利が上がれば、将来の利益予想は下がることになり、現在価値も下がります。それが米国株の下落につなげます。

 

そして今まで米国株に浮かれ 見過ごされていた割安株が発掘され、そこにマネーが行き渡ります。その上がり幅の収益を狙いに行くのが常態としては「平均回帰」を現し、著者がもっとも勧められるスタンスです。日本経済がバブルのときも、米国株等は見過ごされてきました。ITバブルのときは、ハイテク企業以外の優良株が割安になっていました。よって現在も見過ごされた割安株は存在し、それが日本の中小型株と新興国株で、その中でもキラリと光る企業への仕込みが大事となります。そのために本書では具体的な推奨ファンドが紹介されています。

 

なるほどね・・といった感じです。本書ではもっとデータを用いて詳しく書かれていますが、その著者と真逆のスタンスを取られる投資家もいます。つまり「なんだかんだ言っても、今後も米国株」というスタンスです。まさに第二次安倍内閣アベノミクスのときの「リフレかリフレではないか」みたいな様相です。

 

私は米国株への過度な期待はしない一方、著者が言われるような新興国株や日本の中小型株へ張ることもしません。平均回帰の現象は歴史が証明していますが、それでも100%ではありません。よってやはり世界的な分散投資が王道と考えます。もちろん分散の幅は金融にとどまらず、実物資産も含みます。

 

米国株が来ても、債券が来ても、地震が来ても耐えられるよう、分散をしておくのです。冒頭でも申し上げたとおり、未来は神のみぞ知るです。あのウォーレン・バフェットですら近年はS&P500のインデックス指数に勝てていないのですから。私のような素人が狙い撃ちなど100年早いと自覚し、コツコツと「長期・世界・積立」を守っていきます。

 

米国株への投資

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。