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「デメリット」を伝える価値

私の本職は「保険の営業職と営業職員の育成」です。しかし保険の営業と聞くと、対面営業をイメージされると思いますが、対面ではなく「電話」です。

 

流れを簡単に説明します。

 

まず自社の既存顧客に電話をかける旨を載せたDMを送ります。その後、実際に電話をかけます。アフターサービスの主旨を申し上げ、(すでに)加入済みの契約資料を送付する許可をもらいます。届いたころにまた電話をします。資料に基づき不明な点がないか等のアフターサービスを行います。その際に顧客の家族状況や現状のニーズを探ります。それをヒアリングと言いいますが、そのヒアリングに基づき案内できる商品があれば、プロとして最適な商品を案内し、提案します。

 

さて、プロとして最適な商品を案内すると言いましたが、その商品説明で営業職員のレベルが一つ窺えます。それは案内する商品の「デメリット」をきちんと伝えるか?ということです。

 

私たちの会社では必ず所定のデメリットを伝えないといけないことになっているため、契約が取れたとしても、そこで完結はしません。当日か翌日には担当スタッフ(指導者)が再度録音を聞き、デメリットの伝達有無を確認するため、そこでデメリットの伝達が漏れていたら、再度伝えていただくか、伝えられなければ契約の獲得とはならないことになります。

 

本記事で申し上げたいことは「デメリット」を伝える価値についてです。人によっては極度にデメリットを伝えることを避けたがります。しかし「急がば回れで」で長期的な成績で見れば、デメリットを適格に伝える人の方が良い傾向がわかります。これはどの業界、どの分野でも同じではないでしょうか?

 

なぜかというと私の主眼ですが、「信頼」を獲得できるからです。信頼とは読んで字のごとく、「信じて頼む・頼まれる」ということ。"この営業職員だったらウソはないだろう、自分のことはわかってくれるだろう" という印象をもたれることです。この印象を持たれることこそ営業の神髄だと私は思うのですが、いかがでしょうか。

 

どんなことにもメリット一色ということはありません。人間も商品も世の中もすべてです。とういことはデメリットは必ず存在し、そのデメリットは客観的なそれもありますし、お客によって変わるデメリットもあります。

 

どういうことか?

 

例えば私は最近引っ越しをしましたが、私が日当たりを気にする者だとします。すると日当たりの悪い物件は私にとってはデメリットですが、気にしない人にとってはデメリットにはなりません。では部屋全体で築年数の古さが随所に現われていたとしたら? 台所も風呂場も寝室も壁も・・相当に汚い状態。それはおそらく誰もがデメリットに感じるはずで、それを客観的なそれと言いました。

 

ということは誰もが感じるだろう客観的なデメリットに加え、個々人で変わるデメリットを伝えられて、はじめて一人前の営業職員と言えます。

 

"客観的なデメリットは見ればわかる"と思われるかもしれませんが、金融商品などはお客側のリテラシーが問われるため、そんなことはありません。ですのでお客側のリテラシーならびにニーズを理解することがとても重要なのです。

 

ついては、私が現職(保険の営業)で、もっとも力を入れている点が「顧客を理解すること」です。この理解があって初めてデメリットを適格に伝えられ、伝えられるほどに「信頼」を獲得できると考えます。

 

繰り返します。

 

デメリットは細かく言えば2種類あり、その2種類ともきちんと伝えられることこそ「信頼」を獲得でき、その「信頼」が顧客(お客)のリピートを生み、会社員であれば会社からの信頼も獲得できます。

 

最後にデメリットを伝えることを避ける人の残念な点を追加します。それはデメリットをきちんと伝えるか否かをリトマス試験とするお客が一定数存在することです。私もその一人です。

 

そもそも隠して後からトラブルになれば、時間も労力も必要以上にかかり、お客側だけでなく、会社やまわりからの信頼も失墜します。そんな迷惑行為を生ませない姿勢は、営業職員(営業パーソン)の前に、人としての器が量(はか)られます。

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

「デメリットを適格に伝えることの価値」

それは「信頼」の獲得です。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

参考記事

president.jp