「夜トマトダイエット」
本日は夜にトマトを摂取するという単純なダイエット法を紹介します。ある程度の健康情報に触れていらっしゃれば、トマトといえば「リコピン」とすぐに反応されると思います。では「リコピン」と言えば?
「抗酸化作用」
リコピンと言えば、強力な抗酸化作用で知られ、健康はもちろん、お肌のシミやしわなど、美肌・美容でも取り入れられています。医師の中でも食事に取り入れている健康食材で、ナンバーワンに上がるほどです。
本日のテーマは「夜トマトダイエット」ですが、ダイエットの効果といえば、結論、「抗酸化作用ほど期待はできないが、多少はできる」です。
2012年の京都大学の河田照雄らの研究で、トマトから中性脂肪を燃焼させる成分(13オキソODA)が発見されました。実験では肥満のマウスに4週間その成分を与えたところ、中性脂肪量が30%、血糖値が20%減少したそうです。
とはいえ、これはあくまでマウスにあてた実験で、人間(ヒト)にあてたものではありません。しかし専門家らの多くは、人間(ヒト)にも効果は期待できると言われます。これが私が先に申し上げた「(脂肪燃焼効果は)多少は(期待)できる」の意味です。それに対し、抗酸化作用は「リコピン」からなるもので、確実にそれは裏付けがあります。
つまり「抗酸化作用を目的にトマトを摂取することは、確実に効果は期待できるが、脂肪燃焼効果を目的には、確実性に欠ける」という私見です。
しかし人間(ヒト)にあてた実験をすれば、マウスと同等の結果が得られる可能性はある以上、取り入れる価値は十分にあります。ところでなぜ夜の摂取なのか?
これは脂肪燃焼作用をもたらす「13オキソODA」という成分ではなく、抗酸化作用をもたらす「リコピン」に関係します。睡眠前に「リコピン」によって抗酸化作用を働かせれば、睡眠時に分泌する成長ホルモンの働きを高めることができるからです。
体内で活性酸素が多量に発生すると、体内の炎症を引き起こし、正常な細胞を傷つけやすくなります。炎症を抑えるために、体内のビタミン・ミネラルなどが多量に使われますが、これが成長ホルモンの分泌を阻害します。なぜなら成長ホルモンの分泌にはビタミン・ミネラルが必要だからです。
それだけではありません。トマトにはビタミンAに変換されるβ-カロテンやビタミンCなども多く含まれます。これらが睡眠時の成長ホルモンの分泌を促進させます。
成長ホルモンはダメージを受けた細胞の修復や再生をするだけでなく、骨格や筋肉を発達させ脂肪を分解する働きをもちます。ちなみに血糖値が上昇すると、成長ホルモンは分泌されないと言われますので、寝る前に糖質を取り、すぐに就寝することは、成長ホルモンの分泌を阻害します。その点2012年のマウスの実験におき「13オキソODA」は血糖値の減少にも寄与するとのこと。血糖値の観点からも夜トマトは脂肪燃焼効果が期待できそうです。
身近な小さいことを軽視し、大きなことを期待しがちな私たち。そうこうするうちに時(とき)は無情に過ぎ去ります。レバレッジの利いた大きな効果をもたらす小さなことは、私たちの生活ではそうそう現われません。むしろないに等しいです。それならば、続けられそうな小さなことを大切に、楽しく前向きに取り入れる方が時間を有効に使えます。
食品に関しては「安価」であることも継続するうえで重要なファクターです。私は週に1回は「ミニトマト」を1パック150円前後で購入します。1パックを1週間で摂取するわけですが、正直安価です。そしてミニトマトならそのまま食べられて、おやつ代わりにもできます。
「夜トマトダイエット」
ダイエットと語るには大げさかもしれませんが、摂ったら摂った分だけ効果は得られます。トマトのいいところは、多大な抗酸化作用をメインとし、副次的にダイエットにも波及できる点です。仮にダイエットがイマイチな結果でも、きちんと健康や美容には役立てられています。それを信じて「夜トマトダイエット」を始めてみるのはいかがでしょうか。私はダイエットの目的ではありませんが、ダイエットも兼ねていると思えば、さらに継続の意欲は上がります。
「夜トマトダイエット」
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
引用・参考記事