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「悪習慣」の断ち方

次の記事では"食後にどうしてもアイスクリームを食べてしまう"という「悪習慣の断ち方」が紹介されています。

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この記事では脳科学の知見に基づいて悪習慣の断ち方を紹介していますが、何が斬新かというと、例えば食後のアイスクリームでいうと、食後にアイスクリームを食べることに抗うな!と言っていることです。もっと具体的に言えば抗っても抗えるものではないとあきらめの境地に立っていることです。繰り返しになりますがこれは脳科学のメカニズムに基づいての話です。(ちなみに記事の内容はWendy Wood博士著『Good Habits, Bad Habits』から引用されています)

 

食後のアイスクリームは一例ですが、タバコやお酒などの嗜好物から始まり、世の中には人の数だけ悪習慣といわれるものがあります。それらはすべて意識で抗おうとして抗えるものではないことは、大方の人は体験済みです。だから人間は「環境の奴隷」とか、「環境を味方につけるべし」と言われるわけですが、この記事ではそれとは別の視点で「悪習慣の最中に冷静さを取り戻せ」と言っています。

 

まず私たちの悪習慣を改めようとする意識は、脳の領域では前頭前野が扱います。前頭前野は論理的で合理的な思考を司ります。それに対し悪習慣がつくられる領域を眼窩前頭皮質(がんかぜんとうひしつ)と言い、快楽的な習慣を形成します。人間の性格に当てはめれば、前頭前野は控えめなのに対し、眼窩前頭皮質は自分の思い通りにならないと気が済まない、うるさくしつこいタイプです。

 

一度身についた眼窩前頭皮質前頭前野で抗えるものではありません。人間の1日における意思決定力有限と言われ、1日の中で都度都度 意思決定力が使われれば、夕方にはもうへとへとになります。ですから眼窩前頭皮質で形成された悪習慣に、わざわざ膨大な意思決定力で対抗したくないのです。できるだけ省エネモードでそれ以外に割かなければならない意思決定にエネルギーを回したいのです。

 

ウッド博士は言います。

「習慣があるからこそ、私たちは他のことに集中できるのです。意志力は限られているので、それがなくなると習慣に頼るようになります」

 

つまり習慣化されたものには、無意識下で習慣に任せるようにプログラミングされているということ。習慣に任せるから有限な意思決定力は習慣化されていない新しいことに都度 エネルギーを割けるというわけです。

 

ウッド博士はそれを踏まえ、悪習慣の断ち方をこう言われます。

「答えはシンプルですが、簡単ではありません。自分に考えることを強制しなければなりません。考えるのは、行動の前ではなくて、その行動をしている間です。

アイスクリームの例で言えば、食べる前ではありません。なぜならその時には持っていない意志力が必要だからです。考えるのは、アイスクリームを食べている最中なのです」

 

アイスクリームを食べている最中に、いかに冷静に自問するか?、しかもそれを1回だけでなく、何回も自問することが大切と言われます。アイスクリームでいえば、食べるメリットは"おいしい"ということくらいですが、食べないメリットは健康面を中心にたくさん出てきます。それを何度も比較し長期的な願望と照らし合わせます。

 

冷静に何回も自問すれば、あるときに、うるさくてしつこい眼窩前頭皮質を説得できるときが来ます。そうすればアイスクリームを食べたくなくなり、途中で捨てるという行為に出るでしょう。それが新しい回路を作り、やがて食後にアイスクリームを食べるという行為そのものを止められるようになるということです。

 

ここまではウッド博士のお言葉を拝借しながら私なりの解釈で進めてきました。さらにここからは私なりの解釈を多分に申し上げます。

 

悪習慣を司る眼窩前頭皮質は、「食後のアイスクリームにありつけた」という事実をもってして、半ば目的を達成した感じになると思います。さすれば眼窩前頭皮質の勢いは、途端に弱まります。そこが意識を展開するチャンスです。一度は眼窩前頭皮質を満たしてあげて、満たした直後に意識的で長期的な願望や目標を見つめるのです。

 

「悪習慣」の断ち方

 

営業パーソンでも、苦情処理の仕事でも、まずは相手の言い分をお聞きし、それから自分の言い分を話していく手法は効果的と言われます。それと同様に、まずは悪習慣を満たしてあげて、だけれども、本来の自分の長期的な願望も、(悪習慣を)満たした直後から展開していく、それがお互いの利害を一致させる最善の方法です。

 

いったん作られた悪習慣を一朝一夕で変えようとしても無理があります。ウッド博士の言われるように、悪習慣を認めたうえで、良習慣を培っていく方が、急がば回れではないですが、一番リバウンドを避けられる安全な方法だと思います。

 

イソップ童話のひとつ「北風と太陽」でも、真っ向から立ち向かうことは逆効果を生むと教えてくれています。あなにおかれましても、これまで何かの悪習慣を断とうとして失敗した経験がおありでしたら、ぜひ本記事の内容はお役に立てるかもしれません。時間をかけてでも確実に、悪習慣を逆に良習慣に変えていけるよう、お試しいただいてはいかがでしょうか。

 

「悪習慣の断ち方」

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

引用・参考記事

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