「謝罪」のちょっとしたコツ
謝罪やお詫びのちょっとしたコツは、実際に会って謝るということです。
カリフォルニア大学のパトリシア・エリッソンの実験を紹介します。
街でオープンカーを走らせ、赤信号から青信号に変わっても最大12秒間、発車するのを遅らせたという実験です。オープンカーですので、幌(ほろ)を上げたり下げたりできます。幌を下げると、運転手の姿は見えず、上げると姿が見えます。
さて、幌を下げたときと上げたときで、後続車のクラクションはどちらが早く、どちらが多かったでしょうか?
そうです、どちらも幌を下げたときです。つまり運転手の姿が見えないときに、早さも回数も多かったということです。
当たり前と言えば当たり前の結果ですが、人は相手の姿が見えないときに、感情のままに本性を現しやすく、逆に相手の姿が見えれば感情を抑制することもあるということです。
ではこの作用を何に利用できるか?
相手の感情を抑制できるかもしれないというところでは、お詫びや謝罪に使えます。電話やメールでは、自分の姿は見えません。見えなければすぐにクラクション(怒り)を鳴らされるかもしれません。しかし自分の姿を見せれば・・・。
逆の立場も考えてみます。相手に真摯に詫びられれば、たとえ怒りがあっても、相手の誠意に"許す"という意味での前向きさが醸成されるかもしれません。自分の姿を見せるだけでも一つの(相手の感情の)抑制効果が働くのに、謝罪の仕方でさらに効果は上乗せできます。
実験結果はあくまで傾向です。すべての人に通用する代物ではありませんが、デジタル情報時代の真っただ中だからこそ、アナログの活用術は必要性を増しています。上手に対面・面前を使いたいものです。
「謝罪」のちょっとしたコツ
A.きちんと会って詫びること
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