「マイナポイント」2
今年の2月に「マイナポイント1」という記事をお届けしましたが、そのマイナポイント事業が9月1日から本格実施されます。
※過去記事
上記の過去記事では、マイナポイントの導入背景や概要をお伝えし、また「マイナンバーカード」の発行手続きに1ヵ月ほどかかるため、希望者にはお早目の申請を促しました。
その後あなたは「マイナンバーカード」を申請されましたか?あまり興味はなかったですか?
私は4月中旬に申請し、5月中旬に受け取りました。本日は6月現在の情報に基づき、新ためてマイナポイントの内容を紹介します。
<マイナポイントの導入理由>
あなたは覚えていらっしゃいますか? 私たちの生活を直撃した消費増税の開始時期を。消費税が8%から10%に引き上げられたその時期は2019年10月1日。もちろん消費は落ち込みます。それを少しでも軽減させ、消費喚起につなげる役割りで同時期の2019年10月1日から始まったのがキャッシュレス決済のポイント還元。それが2020年6月末で終了します。
しかし政府としては引き続きキャッシュレス決済を定着させたい、またマイナンバーカードの普及も促したい、その両者の目的を達成すべく、ポイント還元の後継ぎ役で「マイナポイント」が始動します。ポイント還元が6月末で終了し、9月1日からマイナポイントの開始です。(ちなみにマイナポイント事業は2021年3月末までの期間限定キャンペーンです)
なぜ7月1日からの開始でないのか?と思われたかもしれませんが、7月1日から申し込みがスタートするからです。マイナポイントの原資は2000億円。1人あたり5000円が上限。そのため利用者の限度は4000万人です(2000億円÷5000円=4000万人)。総務省は予約数が4000万人に達したところで、予約を締め切る方向です。
<マイナポイントの内容>
マイナポイントは、マイナンバーカードを使用して、買い物をキャッシュレス決済したときやチャージをしたときに、利用金額の25%分が還元されます。ここで抑えるべき点は、マイナポイントというポイントが存在して、それが還元されるのではないということ。
例えば楽天ペイを使ってキャッシュレス決済した場合、マイナポイント分は楽天ポイントとして還元されます。他社も同様。
そしてポイントを受け取れるのはマイナンバーカードを保有している人のみ。よって事前に準備すべくはマイナンバーカードだけでなく「マイキーID」の設定も必要です。
マイナンバーカードには、ICチップが埋め込まれ、そこに利用者本人を証明する「利用者証明用電子証明書」の発行番号が保持されます。この発行番号に対応し、任意に作成するのが「マイキーID」。マイナンバーとは異なる番号で、本人を認証する際のキーとなります。
ここで大事なこと。
それはマイキーIDと紐づけられる決済サービスは、なんと1つに限られます。例えば決済サービスに「楽天ペイ」を選んだ場合、マイキーIDと楽天ペイが紐づけられ、楽天ペイを使用した場合のみ、マイナポイントの還元対象です。そのほかの決済サービス(例えばペイペイやクレカ、スイカ等)はマイナポイントと何の関連性ももちません。そして繰り返しになりますが、マイナポイントはこの例で言うと、楽天ポイントで還元されます。
マイナポイントの還元対象となる決済サービスは「電子マネー」「プリペイドカード」「QRコード」「クレジットカード」「デビットカード」があります。あなたが紐づけたい決済サービスはあるでしょうか?その一覧が総務省のHPに載っていますので、下記リンク先でご確認ください。
mynumbercard.point.soumu.go.jp
また先にマイナポイントの還元は買い物でキャッシュレス決済をしたときか、チャージをしたときと申しましたが、実際はこれもどちらかの選択制です。例えば私が毎日使っているPASMO。このPASMOを「チャージで還元」と設定するか「買い物で支払い」で設定するか。「チャージで還元」を設定した場合は、チャージをしたときでないとポイントは還元はされません。つまりは「1つの決済サービスで、1つの用途」
次にマイナポイントの還元時期です。これは各キャッシュレス事業者によって変わります。ただマイナポイント事業の条件に「遅くとも2か月以内に付与」と明記されるため、少なくとも2か月以内には還元されるはずです。
逆に還元されたマイナポイントの使用有効期限はどうなのか? こちらも各キャッシュレス事業者にって変わりますが、先の条件に「少なくとも3ヵ月」と明記されることから、還元されてから3ヵ月を割ることはなさそうです。
<まとめ>
ざっと見ていきましたが、マイナポイント制度(事業)はいかがでしょうか?私たちが普段に使う決済サービスに初期設定を施すだけで、2021年3月末までに最大5000円がもらえるわけなので、言い方は適するかわかりませんが期間限定の「不労所得」です。
ただし①マイナンバーカードの取得、②マイナポイントの予約、③マイナポイントの申込という3点の事前準備は必要のため、少しずつ進めていただければよろしいかと思います。ただし今のところ総務省の意向は予約数が4000万人に達した時点で打ち切りとするため、なるべくお早目の着手をお勧めします。
そうは言ってもある記事によると、マイナンバーカードの交付枚数は、6月11日時点で2161万3967枚。マイナンバーカード保有者のうち「マイナポイント予約」を完了した人は64万5109人。よって4000万人にはまだまだ隔たりはあります。しかし今後ますます交付枚数も予約数も増えることが予想されますので、その点はご注意ください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
引用・参考記事