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不動産投資の隠れた「資産」

不動産投資は現金一括で行う人もいますが、会社員の多くは銀行から融資を受けて行います。物件購入後は銀行に毎月返済をしなくてはいけませんが、その返済は家賃収入から行います。

 

ただし返済額が家賃収入の範囲内に収まるか、それとも収まらずいくらか持ち出しとなるのかは、融資の設定期間で変わります。15年で設定するか、35年、はたまた45年なのか。しかしそこは本記事のテーマに関係ありません。

 

本記事のテーマは、キャッシュフローの収支にかかわらず、毎月銀行に返済する返済額のうち、元本充当額は、実は投資家(オーナー)にとって資産形成そのものである、ということです。

 

まずはならしで事例を追います。

25歳の人が下記の条件で不動産投資を始めたとします。

 

・大手企業に勤務

・物件価格2000万円のワンルームを購入

・毎月の家賃は85000円

・35年のフルローンでの融資

・毎月の返済額は77000円

・毎月のキャッシュフローの黒字額8000円

・諸費用60万円+頭金10万円=初期投資額

・固定資産税5万円

 

月に8000円の黒字ということは、年で96000円の黒字です。その黒字額から毎年固定資産税を支払うため、毎年の手残りは46000円となります。

 

東京の賃貸では2年契約が一般的なので、2年に1か月間の空室が発生したとして、持ち出しは2年で77000円。35年換算で17カ月の空室となるため、持ち出しは130万9000円。

 

毎年の手残りが46000円なら、35年での手残りは161万円。

 

手残りから持ち出し額を引くと、35年で30万1000円。

 

ここまでよろしいでしょうか。

 

次にエアコンと給湯器の交換費用も考慮します。一般的にエアコンも給湯器も10年~15年に1回が交換時期と言われます。よって35年で3回交換したとします。

 

エアコンと給湯器の交換費用をそれぞれ8万8000円・10万8000円とすると、1回の交換費用がそれぞれ合算で19万6000円。3回で58万8000円。

 

先の手残り額30万1000円から58万8000円を差し引くと、持ち出しが28万7000円となります。

 

25歳の投資家は35年で計28万7000円の持ち出しとなりました。一見マイナスのように思えるかもしれません。しかし25歳から35年後の60歳には2000万円の物件が手に入ります。仮に完済後すぐに売却したとして、売却価格が3割下落の1400万円だったとしても「1400万円-28万7000円=1371万3000円」の利益です。(税金は考慮せず)

 

売却価格が5割下落の1000万円だったとしても「1000万円-28万7000円=971万3000円」の利益です。

 

完済後ずっと持ち続けた場合はどうでしょうか?

 

家賃収入が1万5千円下落し、7万円だったとして、1年で84万円。80歳で亡くなったとして「84万円×20年間=1680万円」の収入です。またその物件は遺族に遺せます。

 

今回の事例では35年間で家賃の下落がないことを前提としましたが、代わりに2年に一月、空室になる計算にしています。実際は立地が良ければ4年に一月くらいだと思います。また内装工事も実際は賃借人が入れ替わるごとに数万円の持ち出しとなるケースが多いですが、東京では敷金の中で完結することもあります。

 

あくまでシミュレーションの域は出ませんが、先の事例に戻って話を続けます。

 

25歳の投資家が35年で得られる利益が購入価格2000万円の5割減の1000万だったとしても971万3000円の利益となり、1年に均(なら)すと27万7500円の利益。譲渡所得税で20%を引かれたとしても、22万円の利益です。

 

25歳で始めれば35年後は60歳。

35歳で始めれば35年後は70歳。

45歳で始めれば35年後は80歳。

 

年齢的にはそういうことになりますが、45歳や55歳で始める人にも年齢だけで片づけられないことがあります。それは貯金額です。

 

25歳の人で100万円や200万円の貯金を持っている人は少ないでしょう。しかし45歳や55歳の人はもっている可能性はあります。それを頭金で入れたり、繰上返済に使うことで、ゴールを5歳や10歳早めることは可能です。

 

本記事で申し上げたいことは、実は1点です。

 

それは銀行に毎月返済する元本充当額は実は投資家(オーナー)の資産になっているということです。先の例では毎月の返済額は77000円でした。その77000円は例えば利息に39000円、元本に38000円と分かれて充当されます。この元本に充当される額の積み重ねがその投資家(オーナー)の資産形成になっているというということです。(毎月の返済額の内訳は利息と元本に分かれます。イメージては半々くらいから始まり、徐々に元本に充当される割合が増えます)

 

なぜなら完済までいかず、返済途中で売却したとしても、その投資家が返済した元本充当額はまぎれもなく、投資家(オーナー)の資産として扱われるからです。35年の半分にあたる18年目の時点で、売却価格が3割減の1400万円だとしても、その半分にあたる700万円の資産を形成していることになる、ということです。

 

「返済」と聞くと、資産形成をイメージする余地がない方も多いと思いますが、実は返済が進むごとに、資産が構築されていて、目に見えるキャッシュフローの黒字額だけが、その人の資産ではないのです。

 

ですから自分の資産を考えるうえで、不動産を購入している人は、その時点での売却価格に対して、どれくらいの割合の元本が充当されているかを確認されることをお勧めします。実際にその額(元本充当額)がその時点でのその人の「目に見えない資産」なのですから。言い換えれば、売却して初めて明るみに出る資産ということです。

 

また事例では売却価格を購入価格より下落してお話しましたが、実際は上がることもあるため、必ずしも3割減や5割減と下がる一方というイメージをもたれないようにご注意ください。(インフレ時はインフレ率の全部か一部を物件価格はキャッチアップすると言われます)

 

時間を使って資産を形成するか、お金を使って資産を形成するか。

 

時間に有利なのは若者。お金に有利なのは中高年。例外はあれどそれぞれに特権が用意されています。

 

不動産投資の隠れた資産」

 

あなたの興味のあるところでしたら、1日でも早く時間を味方につけられることをお勧めします。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。