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「規律の下僕」と「人生の主人公」

本日も世界一の投資家 ウォーレン・バフェット氏の考え方を紹介します。立て続けになりますが、悪しからずご了承ください。

 

バフェット氏を描いた本は、日本だけでも何種類かありますが、その中の一つに次があります。

 

桑原晃弥著「ウォーレン・バフェット巨富を生み出す7つの法則(2011年11月発売)」

 

約10年前に発売された本です。著者の桑原さんは、バフェット氏だけでなく、スティーブ・ジョブズ氏やジェフ・ベゾズ氏、日本で言えばトヨタ流仕事術などを研究され、作家・ジャーナリストとして活躍されています。

 

上記の本の特徴は、バフェット氏の言葉を引用するだけでなく、それと同じ意味合いの言葉を桑原さんが各項目の冒頭で紹介している点です。そのセンスだけで作家としての才能を感じるほど、私はうっとりしてしまいます。

 

本日紹介するバフェット氏の言葉は「小さなことで規律を破ると、大きなことでも規律を破るようになる」です。

 

① 規律は自分で決める

② 決めた規律は守る

 

この規律がバフェット氏の成功をもたらした主要因と言われています。彼の投資手法も彼独自の規律が散りばめられ、偉大なことは、それを守り続けていることです。逆に守り続けるために、前回申し上げた「能力の輪」を広げ過ぎないように気をつけているのです。

 

人の注意など放っておけば散漫化します。友達付き合いも広げ過ぎれば個々に薄まります。時間もエネルギーも限られるわけなので、当然と言えば当然です。

 

参考に投資についての規律も一つ見てみます。

 

① 損をしないこと

② ①の原則を忘れないこと

 

何度も申しあげますが、人は新しいことに飛びつけば、古いことはだいたい忘れます。だから②がいつもあるのです。何かの拍子に原則を打ち立てても、放っておけば3日で忘れます。おそらく彼の凄いところはさまざまな規律に②を重視している点です。

 

では本日のテーマ「「小さなことで規律を破ると、大きなことでも規律を破るようになる」について、著者の桑原さんは、なんと言い替えたでしょうか?

 

「規律の下僕になれる人が、人生の主人公になれる人」

 

至言です。こと投資においては至言だと思います。なぜなら投資は心理戦に負けてしまう、敗者のゲームと言われているからです。

 

株価が上がれば小躍りして買い増し、下がれば狼狽して売り急ぐ。そこに損失が生じれば、また取り返そうと株価が上がったところで買いに行く・・・

 

この繰り返しが敗者です。一言で言えば「高値掴み」です。投資系ユーチューバーで有名な高橋ダンさんは、投資に失敗する人はだいたい「高値掴み」をする人と言われます。具体的に言えば「高値掴み」させられる人と言えるでしょう。

 

ではどうしたら「高値掴み」をなくせるのでしょうか?

 

それが「規律」です。「規律の下僕」になることです。結果を出している投資家は自分のルールに忠実で、機械的に取引をしていると言われます。あなたもお聞きになったことがあるのではないでしょうか。私は今年から暗号資産の取引を始めましたが、基本は投資信託ドルコスト平均法をメインとします。ドルコスト平均法は毎月一定額を購入する方法で、勝手に口座から引き去られるため自分で何もしなくて済みます。これこそまさに機械的。感情の入る余地がありません。

 

しかし私ごときが「規律」を語れるほど投資の世界は甘くありません。そこで本日は投資信託の直販「さわかみ投信」の会長 澤上篤人さんの言葉を聴いていただきます。「さわかみ投信」は投資信託の直販におき、日本初の生みの親です。現在は数社に及んでいますが、日本で最初に直販会社を誕生させたのは「さわかみ投信」で、短期売買とは無縁の長期投資を肝とします。その点ではバフェット氏と投資哲学が似ています。以下は澤上さんの著書「お金がどんどん増える長期投資で幸せになろう(2019年11月発売)」からの抜粋です。

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本書でも強調してきたように、長期投資はリズムを大事にする。安かったら買う、高いと思えば売っていくといったリズムは、何があっても守らなければならない。

 

なのに、「ここで買うのは早過ぎるかな」「もっと安値があるかも」と考えだしたら、もうリズムも何もあったものではない。あっという間に相場追いかけ型の投資に引きずりこまれてしまう。すなわち、長期投資の軌道から大きく離れていく。それは、絶対にあってはならない。

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澤上さんはリズムを守ることを「規律」としています。この「規律」を忠実に守ってきたからこそ、「さわかみファンド」は設立から20年で年利5%を生み出せたのだと思います。

 

投資においても、実生活(人生)においても、自ら課した規律を守ることこそ、人生を支配(コントロール)する秘訣となるのではないでしょうか。いっけん窮屈に見えるからこそ、誰もそれをしたがらず、しかし人生の主人公にはなれていない、そればかりか敗者に成り下がっている、そんな状態が多い気がします。

 

そうではなく、いっけん窮屈に見える「規律の遵守」は、実は人生を支配している証(あかし)であると、御年90歳のバフェット氏は教えてくれています。

 

バフェット氏はおそらく「規律」に100%を傾けていると思いますが、私たちはそこまで偉大ではありません。100%は目指しつつも、70%や80%で良しとする柔軟性を持つことが、負担を少なく守り続けられる秘訣になると思います。

 

「規律の下僕」と「人生の主人公」

規律の下僕になれる人が、人生の主人公になれる人

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。