血糖値の上昇を抑える「お茶」
「ベジファースト」という言葉をご存じでしょうか? おそらくダイエットで使われ始めたと記憶しますが、ここ数年で病気予防としても一般化しつつあります。そうです、「ベジタブル・ファースト」の略です。「食事で食べる順番を野菜から」という意味です。
なぜ野菜から食べることが推奨されるのか?
それは食後の血糖値の上昇を抑えられるからです。
食物繊維を多く含む野菜を最初に食べると、食物繊維が腸の壁をコーティングし、後から糖が入ってきたときに、その吸収をゆっくりにする作用が働きます。
ベジファーストという言葉が定着するまでは「食べる順番ダイエット」とも言われ、頻繁にテレビ等で紹介されました。
ところでこのベジファースト、なぜ一般化するまでに普及したのでしょうか?
それは誰でもどこでも手軽に実践できることにあると思います。もちろん疑いようのない科学的根拠があり、どの医者も推奨する折り紙付き、ということも大きな要因ですが、手軽に実践できなければ意味がなく普及もしません。
今回の記事はベジファーストと同様、誰でも手軽に実践でき かつ 血糖値の上昇を抑えられるお茶を紹介します。それは「紅茶」です。(下記リンクを参照ください)
紅茶で血糖値が下がる?「食事中に紅茶」が体にいい理由(毎日が発見ネット)インフルエンザや風邪の予防、生活習慣病の…|dメニューニュース(NTTドコモ)
残念ながら上記のニュース記事では、血糖値の上昇を抑えるメカニズムまでは紹介されませんが、大いに期待できることは確かだと思います。記事の中でこんな言葉が載っています。
「ベジタブルファースト・ウィズ・ティー」
( vegetablefirst with tea )
ベジファーストとの合わせ技ですね。
「紅茶」なら安価で身近で種類も豊富にあるため、続けやすいのではないかと思います。紅茶以外に「玄米茶」も同様の効果が期待できるそうなので、お口に合う方をチョイスされてみてはいかがでしょうか?
最後になぜ血糖値の上昇が肥満や健康を損なう原因となるのか?
私たちが食事をとると、徐々に血糖値は上昇します。上昇した血糖値は満腹中枢を刺激するとともに、正常値に戻すべくインスリンの分泌を促します。インスリンの役割は血中のブドウ糖をエネルギーとすべく各細胞に取り込むこと。ブドウ糖は細胞に取り込まれて初めてエネルギー源となります。
食後の血糖値の上昇度が急激だと?
"血糖値スパイク" と言われ、上がった血糖値を正常に戻すべく、大量のインスリンが分泌されます。この時に細胞から大量の「活性酸素」が発生することが最近の研究でわかりました。活性酸素はご存じの通り細胞を傷つける有害物質。ある研究によれば血糖値スパイクの状態を2週間続けると、細胞のおよそ4割が死んでしまったそうです。これが動脈硬化を引き起こす原因です。
インスリンが分泌され血糖値が正常値に戻る際に、その落差が適正であれば問題ありません。しかし食後の血糖値を急上昇させれば、インスリンの作用により急降下を余儀なくされ、この落差が実は「空腹感」となるのです。
空腹感は何が信号になっているかというと、実は血糖値の落差なのです。ほとんどの方はこの事実をご存知ないと思います。タンパク質や脂質をおやつに推奨する理由はここにあります。
タンパク質や脂質は血糖値を(急激に)上昇させません。しかしチョコレートなどの糖質は白砂糖が主成分ゆえ、血糖値を(急激に)上昇させます。するとインスリンの分泌により落差が生じます。すると落差分だけ空腹感が生じ また糖分を欲します。この連続作用でおやつを食べる頻度が増えてしまいます。ブドウ糖を取り込んだ細胞はエネルギー源になると言いましたが、活動や運動で消費されなかったそれは脂肪として蓄えられ、これが肥満につながります。
また血糖値の急上昇は前述通り、インスリンの大量分泌を引き起こしますが、この "大量" が膵臓を疲弊させます(インスリンは膵臓から分泌されます)。膵臓が疲弊すると、インスリンの出(で)が悪くなり、本来出ないといけないところで出なくなってきます。すると血中のブドウ糖は細胞に取り込まれなくなるため、ブドウ糖は血中に残ったままに・・。これが「血糖値が高い」と言われる状態で、すなわち糖尿病です。
私は母方が「がん」の遺伝、父方は「糖尿病」の遺伝をもっているため、健康情報に関心が高く、俗に「健康本」と言われるものも年不相応に読んできました(今も時間があれば読みます)。健康番組もときどきチェックします。
つきましては、今後はあなた(読者)に有効と思われる健康情報があれば、配信してまいる所存です。健康は身近で毎日のことですから、ポイントは安価で手軽に実践できること。今回はそれに合致したため、紹介させていただきました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
参考記事
紅茶で血糖値が下がる?「食事中に紅茶」が体にいい理由(毎日が発見ネット)インフルエンザや風邪の予防、生活習慣病の…|dメニューニュース(NTTドコモ)