「意志力(ウィルパワー)」
「意志力(ウィルパワー)」が有限であることが確認できた実験があります。ざっくりですが、その内容を下記に記します。
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被験者に悲しい映画を観せ、あるグループは自由に感情表現をして良いと告げ、別のグループには表情を変えずに感情を抑えるように求めます。
映画の前と後で体力測定をしたところ、感情を抑えることを求められた後者のグループは、あきらかに映画を観る前後で体力の減退が見られました。
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感情を抑えることは、それ応分に体力を消耗させるということです。
感情を抑えることを「ストレス」と言い換えると、いかにストレス源と距離を置くか、それが大事になってきます。
そのためには前回と同様、「自分の好きなもの」「自分の大切なもの」との接触頻度を高め、そこに時間と労力を費やすことが得策でしょう。
しかし「自分の好きなもの」「自分の大切なもの」も完璧ではありません。その中でもストレスは発生し、意志力(ウィルパワー)は削がれるでしょう。世の中に完璧なものなどありません。「100%しあわせ」なんて存在せず、永続もありえません。
ということは、「自分の好きなもの」「自分の大切なもの」以外にストレスを使っていたら、ますます「自分の好きなもの」「自分の大切なもの」への意志力の充当が削がれます。
だから成功者は満員電車を避けるべく職住接近を勧めたり、2次会は断れと言ったりするのだと思います。
そうです、「意志力(ウィルパワー)」というのは有限で、その有限は「自分の好きなもの」「自分の大切なもの」に充てるべきなのです。なぜならそこには「しあわせ」「嬉しさ」「希望」「将来性」など、生産的な「感情」がたくさん眠る産物だからです。
フランクリン・R・コヴィー氏の7つの習慣に「時間管理マトリクス」というものがあります。その中の「第2領域」も「自分の好きなもの」「自分の大切なもの」と同義です。(第2領域=重要だけど緊急ではない領域)
繰り返します。
「自分の好きなもの」「自分の大切なもの」の中にもストレス源は存在し、発生します。しかしその領域は「しあわせ」や「嬉しさ」、「希望」「将来性」などさまざまな種子が眠り、可能性を秘めます。「意志力(ウィルパワー)」は発生したストレスをペイすることに使い、あとはさまざまに素晴らしい「感情」を享受し、明日や未来を明るく照らすべきです。
一朝一夕に「好きなもの」や「大切なもの」はできません。それを見つけるのも、つくるのもまたたいへんです。苦労もあるでしょう。しかし「産みの苦しみ」、今まで娯楽に充てていた時間を「産みの苦しみ」に充てるというのも、ときに大事です。
人脈が欲しいなら慣れない異業種交流会に参加したり、SNSでコミュニティに参加したり運営したり・・そういうことです。つまりはチャレンジや初体験というのが余儀なくされるということ。
それもまた一興と「意志力(ウィルパワー)」を発揮し、前向きに「今日」を燃焼してみてはいかがでしょうか?
私もまだまだで日々葛藤する若輩ですが、なんとか「自分の好きなもの」「自分の大切なもの」を拡大できるように努めています。
最後に誤解のないよう整理します。
意志力(ウィルパワー)は、感情を抑えることで消耗します。よって汗を流す量や、はたからみた印象とは結び付きません。どれだけ汗を流そうが、どれだけ時間を使おうが、感情が解き放たれ、生産的なそれならば、意志力(ウィルパワー)は逆に回復するとも考えられます。
ただし体力の消耗は、確かに意志力(ウィルパワー)をも消耗させることも否めません。ついては、日頃の体力作りはそんなところを意識して励んでみてはいかがでしょうか?
「体力」作り=「意志力(ウィルパワー)」作り
「健全な精神は健全な肉体に宿る」
「心身一如」
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。