「唐辛子」と病気リスク
私は5年以上前から毎日(一味)唐辛子を食事に取り入れています。例えばみそ汁に少しかけたり、ラーメン、そば、うどんなどの麺類にも、そして揚げ物には必ず振りかけます。
ところでなぜ私は唐辛子を食事に取り入れるようになったのか?
それは私が(当時)末端冷え性で、唐辛子に含まれるカプサイシンが体を温めてくれると知ったからです。また、もともと辛党というのもありますが、スープやシチューなど、少しスパイスを利かすことで風味も舌ざわりも香ばしく感じられるからです。あくまで私の味覚によるものですが、あなたが辛いのが苦手でなければ、ぜひお試しいただければと思います。
ちなみにカプサイシンが体を温めると申しましたが、私が夜ご飯に唐辛子を少量を超えて、中量ほど摂取するのには訳があります。それが睡眠導入です。
カプサイシンで身体を温めれば、応分に体温は上昇します。すると上昇後30分や1時間後には、体温を元に戻そうと、逆に体温を下げようとするのです。この体温を下げようとするときに、睡眠導入がもたらされます。
あなたも体験があるかもしれません。スポーツや運動など、汗を流したときは体温が上昇します。しかしその後休んでいるときやくつろいでいるときに、自然と睡魔に襲われたという経験はないでしょうか? それが体温を下げる過程で生まれた睡魔のメカニズムです。就寝の2時間前に入浴をするといいと言われる理由もそこにあります。
さて本題です。
私が日常に取り入れている「唐辛子」、その唐辛子に心血管疾患、がんのリスクを下げるという研究結果が発表されました。
発表したのはアメリカの患者支援団体である「米国心臓協会」。研究内容は唐辛子を定期的に食べる人は、ほとんど、または一度も食べない人よりも、心血管疾患で死亡する相対的なリスクが26%低く、また、がん死亡のリスクも23%低下したというものです。
話しはそこで終わりません。
なんと病気の種類を問わず、一般的な死亡リスクも25%減少することが明らかになりました。
心血管疾患やがんだけでも嬉しいところを、死亡リスクまで下げてくれたのは驚きです。
しかしそうも喜べないところが歯がゆいところ。
今回の研究は唐辛子を定期的に食べる人と、ほとんど、またはまったく食べない人とを相対的に比べた研究であり、唐辛子の定期的な摂取とそれら(心血管疾患・がん・死亡リスク)との直接的な因果関係を明らかにしたものではありません。
よって唐辛子の摂取が心血管疾患、がん、死亡リスクを下げることを科学的に証明したわけではないため、米国心臓協会は、今回の研究結果を裏付けるべく、さらなる研究を続けていくとしています。
確かに直接的な因果関係は明らかになっていないとはいえ、可能性は見えたとも言えます。私が毎日摂取しているだけに、過度に期待してしまうところはありますが、あなたも辛いのが苦手でなければ、今から適度に取り入れてみてはいかがでしょうか。実際にリスクを下げてくれるかもしれません。
高齢化社会に突入し、ますます"まことしやか"にあらゆる健康情報が流される昨今ですが、摂取するにデメリットやリスクがなく、またそれを好ましくいただけるなら、可能性を信じてみるのも悪くはないと思います。
あなたはいかがお感じになりますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
引用・参考記事