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「優柔不断」は悪くない⁉

突然に質問です。

あなたは熟考型ですか?それとも即決型ですか?それともケースによりますか?

 

私はどちらかといえば熟考型です。結局損得で選ぼうとするからかもしれません。しかし世の成功者の多くは「即断即決」を推奨されます。

 

なぜでしょうか? 

 

その理由の一つに「時代がスピードを求めている」があると思います。ビジネスも人間関係もその他も、迷ったり熟考すればその分だけ後れを取り 実入りが少なくなる形。人の興味もモチベーションも、時間を置くほど冷めます。ビジネスのアイデアも商談の返事もライバルとの競争に置かれます。"早ければ早いほどチャンスを逃さない" それが資本主義社会なのでしょう。

 

そんな中 "優柔不断は悪くない" と言われる人がいます。著名な脳科学者の中野信子さんです。中野さんはテレビやメディアの露出があり、雑誌、書籍等でも売れっ子のため、あなたもご存じかもしれません。

 

さて、中野さんはなぜ優柔不断でも問題ないと言われるのでしょう?

 

まず脳の仕組みから見ます。

人間が即断即決するときは、脳の大脳辺縁系で働く「反射システム」を使います。この「反射システム」は決断が速い代わりに、間違いもします。すなわち一長一短。

 

それに対し決断が遅い人は脳の前頭前野で働く「自制システム」を使います。「自制システム」は決断が遅い代わりに長期的な視野に立って正確な判断をもちます。

 

どちらも一長一短はあるものの、中野さんは「反射システム」の即断即決よりも「自制システム」の長期目線を重要視されます。その理由の一つに、かつてスタンフォード大学の心理学者:ウォルター・ミシェルらによって行われた「マシュマロ実験」を紹介されます。

 

マシュマロ実験とは?

 

4歳の子供の目の前にマシュマロを1つ置き"それは君にあげるけど、15分間食べずに我慢したら、もう1個あげるよ"と伝えます。結果、1/3の子が15分間マシュマロを食べずに我慢しました。

 

その後追跡調査が行われ、先の我慢したグループの方が18歳時の成績も、40年後の社会・経済的地位も優位だったというものです。

 

中野さんはマシュマロ実験だけで結論付けてはいませんが、結論の重要なファクターになっていることは伺えます。「BIG tomorrow」という雑誌のコラムでは最後にこう締めくくられます。

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衝動に任せるのではなく、迷って悩みながらでも、よりよいものを選ぶ。わたしはそのほうがずっと人間らしいと思うし、そちらの決断をぜひ信頼したいものです。

BIG tomorrow October 2014より抜粋)

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そして中野さんは「自制システム」を使った人間らしい決断のコツとして下記の4点を挙げられます。

 

・6時間寝て脳を最適化する

・目先の利益に飛びつかない

・お酒の席では決めない

・"決められなくてもいい"と開き直る

 

いかがでしょうか?

 

私は「即断」や「即決」というのは準備ができている状態で発揮するものだと思います。例えばアイスクリームを食べたくなり近くのコンビニに出かけた場合。「パルム」が好きで「パルム」を買おうと決めていたら、即決できます。しかし「パルム」が売っていなければ、そこで何を買おうか迷うかもしれません。

 

またチョコ系しか受け付けない人は「ピノ」にするか、新商品で食べたことのないものにするか、"チョコ系でなくても150円以内であれば何でもいい"とする人は、150円以内で適当に決めるかもしれません。

 

どうでもいい例でしたが、要は準備やシミュレーションとして第1の矢、第2の矢、第3の矢と、より具体的に決めている人ほど、即決しやすく、またこだわりのない人も同様です。

 

よってこだわりがあれば、準備を細かく図り、こだわりがなければそのままで即決できるように思います。

 

しかしともあれ、何事につけ即断即決が素晴らしく言われる昨今に「優柔不断は悪くない」と、脳科学の知見で一石を投じられたのは斬新です。

 

私たちはなんでもかんでも準備ができるわけでも、こだわりがないわけでもありません。そんなときは、時間を決めるなり、自分の納得のいく形で決断・判断ができるように熟考すればいいのだと思います。なぜなら人間には前頭前野で働く「自制システム」という立派な機能が備わっているのですから。この機能を無駄にするのもまたもったいないというものです。

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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