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「やる気」と脳科学

最近立て続けに紹介している脳科学中野信子さんのお届けです。今回のテーマは私たちの日常に付いて回る「やる気」について。

 

あなたは「やる気」をどのようにお考えですか?何かの工夫をされてますか?意識しなくても勝手に出ますか?それともなかなか出なくて困りますか?

 

今回のコロナショックをきっかけに、大手企業を中心に、自宅で仕事をするケース(在宅ワーク)が増えました。緊急事態宣言の解除後も、引き続き在宅ワークを勧める企業も見られます。

 

今後在宅ワークが進むとしたら、今回のテーマはますます私たちに重要性を帯びます。職場ではイキイキしていた人も、在宅ワークになった途端に成果が上がらなくなる人や、その逆の人も現れるでしょう。

 

その分かれ目は、自分一人でも「やる気」を出せるかどうかにあると思います。

 

さて中野さんは「やる気」脳科学的にどのように解されるのでしょうか?

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"やる気が出ない" という状態は、実は脳の仕組み上、当然のことなんです。脳は重量が重いので、非常に燃費の悪い器官です。新しいことを始めるには、多くの酸素や栄養が必要になります。脳はそれがイヤなので "やる気が出ない" と私たちは感じるわけです。

BIG tomorrow February 2015より抜粋)

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ではどうしたらいいのでしょうか?

 

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脳の動きを軌道に乗せるには、とにかくやり始めてしまうことが重要。「やる気はやり出してから出るもの」なのです。

(同誌より抜粋)

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ということは、やり始める初動をいかにスムーズにするか?ということ。

 

そのコツとして中野さんは4点を紹介されます。

 

●カフェやコワーキングペース、図書館など、

 人目があってサボりにくい環境に行くこと

●「〇〇をしたら、△△をする」というルールを作り

 実際に習慣化すること

●中途半端に終わらせる
●散歩でセロトニンを出す

 

どれもよく言われることです。一応2つ目を捕捉すると、例えば「コーヒーを入れたら仕事を開始する」とか「ある音楽(BGM)を流したら、仕事を開始する」などです。要は仕事をする合図を作っておき、合図と仕事をセットにするということ。もちろん仕事でなくても、その他の動作や目的でも同じことです。

 

ところで物理に「慣性の法則」があります。意味は「力を加えない限り、静止している物体はそのまま止まり続け、動いている物体はその速度を保ったまま同じ速さでまっすぐ進み続ける」というもの。

 

脳も「慣性の法則」と同じように、一度やる気が出始めたら、ある一定時間の時間までは、そのまま突っ走ってくれるという性質があります。それを中野さんは次のように言われます。

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脳の"今までと違うことはしたくない"という働きは、裏を返せば一度軌道に乗せたら苦もなく続けられるということ。いざ仕事を始めてさえすれば、いったん掃除を始めると家中やってしまうのと同じような感覚で、半オートマチックにこなせるはずです。

(同誌より抜粋)

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「脳を脳に任せない」

やはりここでも「環境」の力を借りることが脳に「やる気」を出させます。習慣化も、中途半端に終わらせることも、散歩することも、広義で「環境」と括(くく)れば、すべては「環境」が脳を支配します。

 

「脳は一人でに動き出しません」

そう認識し、さまざまに "仕掛け” を講じることで、それが生きる楽しさとなれば最高です。ミスも失敗もうっかりも、"仕掛け" を講じるチャンス。"仕掛け"は準備、"仕掛け"は「環境」です。

 

やる気は「環境」でつくるもの。

やる気は「環境」でつくられるもの。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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