「割り切ってGO!」
イトーヨーカドーの創業者に伊藤雅俊さんという方がいらっしゃいます。伊藤さんは商売を始めたころから次のように思っていたそうです。
・お客様は来てくださらないもの
・問屋は品物を下ろしてくれないもの
・銀行はお金を貸してくれないもの
私はこれらの考えにとても共感をします。最近は断ることの重要性を説く専門家が多数に増え、ますます自分の都合が受け入れられなくなるかもしれません。しかし誤解をしてはいけないのが、自分の都合や願望をハナから諦めてはいけないということです。
世の中は自分の都合で回っているわけではありません。そして人や会社ごとに求めるものが違います。その客観性がわかれば、自分の都合が受け入れられなくても仕方がないと割り切れます。しかしどこかで利害が一致することもあるはずと希望も燃やせます。
「無頼」という言葉がありますが、一人で一本立ちするイメージではなく、「人の助けを借りたいなら、借りられるまで行動を惜しむな」という意味で私は使っています。行動を一つとっても、1回や2回の断わりは当たり前、時期をずらして、1年待って、再チャレンジをし続けます。どこかで波長が合うときがきっときます。なぜならこの世は「諸行無常」だからです。
人の気持ちも、外部環境も何もかもとどまることを知りません。常に流転します。ですから時計の短針と長針が1日に2回は一致するように、どこかで波長は合うのです。それが希望です。
その生きざまを可能にする言葉が「割り切ってGO!」です。私はこの言葉を何度とつぶやきましたが、つぶやいた瞬間に"いま"の大切さに気づけます。何がもったいないかというと現実を動かせないことに時間を取ることです。この言葉はそのもったいなさと一瞬で決別させてくれます。
以前にある経営者が「経営は下りエスカレーターを駆け上がるようなもの」と、プロ意識を語られましたが、何事も自分中心でうまくいくわけがないと腹をくくり、それでもあきらめない精神が大切に思います。
ところで最後に株式投資の世界でどんな投資家が成績をおさめているかをご存じですか? それは潔く損切りできる投資家です。ということは、成績が出ない投資家は損切りできないともいえます。
割り切ることはある種の損切りです。損を確定させた方が成績が出せるのです。なぜなら"いま"を捉えられるからです。"いま"を無駄にしないからです。"いま"を大事に扱った人がしあわせへの縁に近づけます。
「割り切ってGO!」
割り切ることは現実を受け入れること。
GO!は次への行動を促し、"いま"を大切にすること。
あなたはいかがお感じになりますか?
本日も最後までお読みいただいありがとうございました。