「運動習慣」と不安症発症リスク
スウェーデン・Lund UniversityのMartina Svensson氏らが同国の40万人を最大21年間追跡した結果、次のことをFront Psychiatry(2021年9月10日オンライン版)に報告しました。
「スウェーデン人約40万人を最長21年間追跡した研究から、運動習慣がある集団(スキーヤー)では、一般集団と比べて不安症の発症リスクが60%低いことが分かった。最初の5年間に不安症と診断された者を除外しても結果は一貫していた。習慣的な運動と不安症発症リスク低下の関係は、男女を問わず認められたが、身体能力と不安症発症リスクの関係には男女差が認められた」
女性に関しての身体能力と不安症発症リスクは、身体能力の高い人が低い人よりリスクが2倍になったと書かれていますが、それはさておき、男女ともに運動習慣が不安症発症リスクを60%も低下させることには驚きです。
私はこの「習慣」という2文字に着目し、不安になったときの対処療法ではないことを改めて認識しました。ダイエットでも日頃から筋肉量を維持し、基礎代謝を高く保つことが大事です。この基礎代謝に当たるものが、不安症発症では運動習慣ではないかと思います。
今回の追跡調査ではメカニズムまでは語られていませんが、日ごろから運動をし、筋肉量も維持し、体温を上げる行いがあることで、免疫力が高い状態を保て、また気分が晴れる頻度も多く持て、それが不安症発症を遠ざけているような気がします。
適度に外に出て日光を浴び、セロトニンやビタミンDの生成を促す行いは、どの医者も推奨しています。実際にそれだけでうつ病から回復した事例もあるそうで、今一度自然との調和を取り入れるべく、私たちの生活を見直すべきと考えます。
その点に関して、私は普段から自宅で筋トレをし、外に出て川沿いをランニングしていますが、確かにランニングをするようになって気分が爽快になるだけではなく、体力をもってしてさまざまな物事に前向きに対峙できるようになったと感じています。
「能力は体力から」
まさに体力があって能力開発が可能になると身をもって体験しています。最初から無理は禁物ですし、ランニングじたいも、やり過ぎはよくないと言われますので、できる範囲で運動習慣を構築されることをお勧めします。
「運動習慣」と不安症発症リスク
あなたはいかがお感じになりますか?
引用・参考記事