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「得意技」が自分を救う2

前回の記事「得意技が自分を救う」の続きです。

 

私は荒川祐二さんの父親の教え「何かをする時は、必ず得意技を見つけろ」を読み、ひどく納得感に包まれるなか、同時に以前にも紹介したことのある漫画家 弘兼憲史さんの話を思い出しました。

 

弘兼さんは「課長島耕作シリーズ」を手がける著名な漫画家で、エッセイや実用書、啓発書も何十冊と出されています。

 

その中にもう20年以上前の1997年9月に出版された「なぜ、この人はここ一番に強いのか」という本があります。その中に「決め技はピンチを救う」という項があり、それが荒川さんの父親が言われた内容と酷似します。ぜひお読みいただきたい内容のため、以下に抜粋します。

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それはちょうど、ボクシングでいうロープ際のアッパーカットに似ている。

 

ぼくの世代ならほとんどの男が名前ぐらいは知っていると思うが、かつてジョフレというプロボクサーがいた。クラスは忘れたが、無敵の世界チャンピオンだった。

 

この男の決め技が、ロープを背にした体勢から突然に繰り出されるアッパーカットだった。ほとんどの対戦相手が、このアッパーカット一発でマットに沈んだ。

 

もちろんそのことは、ジョフレと闘うすべてのボクサーが知っている。あのアッパーには注意しろと誰もが自分に言い聞かせる。

 

しかし試合になれば違う。挑戦者は攻めなければいけない。攻めかぎり勝機はない。そうやってどんどん攻め込み、ジョフレを追いつめる。場内の歓声が高まり、挑戦者がとどめのパンチを浴びせようとした時、ジョフレのアッパーが一瞬早く伸びてくる。あれはまるで、絵に描いたようなワンパンチだった。

 

臆病なボクサーはジョフレをロープに追いつめながらも、そこで手を休めるしかなかった。それ以上攻めれば倒される。だから自分から退(ひ)く。

 

もちろんこれでは勝機は訪れない。つまりジョフレは、鋭い決め技を持っているというだけで勝ち続けたのだ。それを使うことがなくても勝てた。

 

ボクシングをそのまま男の行動に当てはめるのは馬鹿げているが、それでもこういうことはいえるだろう。

 

決め技を持っている男は、ピンチを迎えても決して動揺しない。そしてもう一つ。そういう男には、周囲も不用意に飛び込んでいけない。芯の強い男は、だから確信に満ちているのだ。自分の生き方を信じ、他人に惑わされることなく行動できるのだ。

 

(同書より抜粋)

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前回の記事 荒川祐二さんの父親の野球の話と似ていませんか?

 

前回も申しあげましたが、仕事や副業はもちろん、人間関係や人付き合いにもこの教えは当てはまります。

 

例えば副業。

副業の成功者がよく言われることに、「本業のノウハウの情報発信」があります。例えば人材業界に身を置く会社員が、転職や派遣でうまくいくコツを伝授する、などです。応募する側と採用する側の両面を知っているからこそ伝授できるポジションで、現役に身を置いているなら なおのこと説得力をもちます。

 

荒川さんの父親の教えや弘兼さんの話を読み、改めて私が思ったこと。それは「得意技はホームポジションのようなもの」ということです。

 

今私はこの画面上にキーボードで文字を打っていますが、このタイピングで言えば、左人差し指に「F」キー、右人差し指に「J」キーがブラインドタッチのホームポジションです。

 

私の手指はさまざまなキーに飛びますが、飛んだと思ったら、すぐに「F」キーと「J」キーに戻ります。戻ったと思ったらすぐさままたさまざまなキーに飛びます。

 

そう、ブラインドタッチを可能にしているのは、このホームポジションの確立です。

 

海外旅行でも国内旅行でも、「自宅」というホームポジションがあるから飛んでいけます。「戻る場所(自宅)があるから、旅行に行ける」という話を聞いたことはないでしょうか? まさにそれです。もちろんジプシーなど例外はありますが、やはり戻る場所があるから安心して旅行に行けるだと思います。

 

タイピングや旅行は「挑戦」とも言い替えられます。きちんと戻る場所があるから、いろいろなことに挑戦できるということ。

 

そういう意味では、私たち会社員は本業がホームポジションで、副業でさまざまな挑戦が可能です。戻る場所がある安心感は会社員の特権です。

 

実際にダイエット関連のブログアフィリエイトで成功した亀山ルカさんは、書籍や動画で当時を次のように後悔します。

 

「いきなり会社を辞めなければよかった」

 

亀山さんは会社を辞めてインターネットビジネスをあれこれ模索していたとき、経済的な困窮が一番のストレスだったと述懐します。"稼がなければならない" その一択しかないことが、現実の乖離をストレスへと転換するのです。

 

ですからあなたがフリーランス等なら失礼にあたるかもしれませんが、会社員はすでに会社員という「得意技(決め技)」をもっています。表現は大袈裟かもしれませんが、戻る場所があるというのは強みです。このホームポジションを利用し、本業を活かした副業もよし、活かさない副業もよし、趣味や遊びに興ずるもよし、自分の好きなことに一直線に邁進してみてはいかがでしょうか。

 

ものは捉えようです。今までただの会社員だと思っていた自分を、それを強みと認識するのは、他の人にはない賢明さです。病気になって健康のありがたみがわかるのといっしょ。投資の成功者も、他の人が売っているときに買うわけなので、他の人とは違う認識をもっています。

 

つまりは現況の会社員にありがたみを感じるところから、今日の幸せを享受でき、その積み重ねがフリーランスや起業家になったときの幸せをも享受できる下地をつくるということです。立場はどうあれ、目の前の今日への幸福感はその人の心(考え方)が作り出すのですから。

 

だいぶ話が脱線しました。

 

会社員の内外、プライベートの内外、さまざまなところで「得意技」を見つけ、「得意技」を育む姿勢が自分をさまざまな挑戦へとワクワクさせてくれます。荒川祐二さんの父親も、弘兼さんも、本当にいい話を教えてくれたと思います。

 

「得意技が自分を救う」

 

私も本業の職務においては、それなりの得意技は認識しています。しかしプライベートやその他に関してはまだまだです。「継続は力なり」 一朝一夕で手にできる得意技はありません。ともに力を合わせてがんばりましょう!

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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