「得意技」が自分を救う1
私は先日に、荒川祐二さん著「大富豪父の教え 幸せのコツ」を読みました。久しぶりに "いい本を読んだな" という感想です。私がこのような感情をもつのには共通項があり、それがおそらく「実話(体験記)」です。
実話(体験記)だけに著者のストレートな感情や表情が彷彿とする様(さま)がいいのです。文字を通し臨場感や一体感を覚えられます。
さて著者の荒川祐二さんはどんな方なのでしょうか?
1986年3月のお生まれ。生業は作家が主軸。その他に講演やゴミ拾い、ニートや引きこもりの支援活動、飲食店の経営など多岐に渡ります。
私が読んだ「大富豪父の教え 幸せのコツ」は、彼が大富豪の父親から学んださまざまなことを父親の言葉をそのまま引用しながら、ストーリー仕立てに紹介されます。
彼の父親にも触れておきます。父親がなぜ「大富豪」なのかと言うと、関西で有名なラーメンチェーン店を経営する初代オーナーだからです。最初は「アラカワポーク」を創業し卸売業を営まれましたが、以前から好きだったラーメン店を始めたことを機に、現在は50店舗以上を展開するほどに成長を遂げられました。(現在はおそらく祐二さんのお兄様が継いでいます)
父親は2018年春に亡くなられましたが、それまでいろいろと祐二さんに伝えられた人生訓を、ペイ・フォワードのごとく、祐二さんは書籍や講演等で私たちに紹介されます。
そんな父親の教えが詰まった「大富豪父の教え 幸せのコツ」。その中で特に私が共感と感動を覚えた項目を取り上げます。本日はその一つ「何かをする時は、必ず得意技を見つけろ」です。
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「何かをする時は、必ず得意技を見つけろ」。
その父の言葉の意味は、どんなことにおいても、まず得意技や得意分野という大きな幹を身に付けることが出来れば、それが大きな自信となって、他の枝葉の部分も生きてくるということ。
「ええか?野球で例えたらな、例えばストレートに、滅法強い打者がいたとする。すると相手の投手は、ストレートを投げにくくなり、カーブとか他の球を投げなければいけなくなる。そうするとその打者は次に、カーブを狙い撃ちすればいい。そして次に投手が、カーブを打たれたからといって、ストレートを投げたら、絶好球とばかりに、またそれを打たれて、と。終始その「得意技」を持っている、打者のペースとなる。といったように、「得意技」を持つということは、人生のどんな場面においても、自分自身の圧倒的な幹となり、他の枝葉の部分すらも、一気に活かしてくれるねん」
(同書より抜粋)
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いかがでしょうか。
関西弁炸裂です(笑)
この話を受けた祐二さんは、当時励んでいた空手における得意技を磨きました。それが「左ミドルキック」。この左ミドルキックは相手の肝臓を目がけます。それをもらった相手は息ができなくなるほど苦しくなるため、1回でももらえば、そのガードに努めるようになります。
するとガードがそこにいくため、祐二さんは「左ミドルキック」を出すと見せかけて、頭上や足元を狙ったりと、機転を利かすことができるようになり、万年1回戦負けだった勝率が、見事半年で兵庫県大会優勝、大阪府大会優勝、全関西大会優勝、と賞の総なめをするまでに至りました。嘘のような本当の話しです。
「得意技」をベースとした戦い方がこれほどまでに威力を発揮するとは、祐二さん本人も驚かれたみたいですが、読んでいた私も本当にびっくりしました。
しかし内容的に、そんなに真新しいかというと、そうでもないというの実際のところ。自己啓発作家や自己啓発でも "自分の得意技を持て!" とはよく言われます。
当ブログでも "長所を伸ばす" ことを推奨していますが、内容は斬新ではないものの、改めて「得意技」や「長所」を進展させる意義が、祐二さんと父親の実体験から伝わるところに(言うなれば)斬新さを感じとれます。
祐二さんは会社員の本業や副業にも、「得意技」は生かせると言われます。
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仕事にしてもそうです。
例えば「誰よりもプレゼンテーションが上手い」、「資料制作に長けている」、「仕事が確実で、丁寧」、「裏方をさせたら、誰にも負けない」、そういった自分だけの何か一つでも、「これだけは負けない」という得意技を持つことが出来たなら、それだけで会社や組織の中で一目置かれることも出来ますし、その得意技をベースに周囲から判断してくれて、任される仕事が増えて、責任ある立場を得ることも出来ます。
恋愛を始めとした、人間関係も同じです。
「誰よりもリーダーシップがある」、「エスコートや気遣いが上手」、「話し上手、聞き上手」、「計画を立てるのが上手い」。
そういった「得意技がある」というそうれだけで、人生の流れや、世界を自分に引き寄せていくことが出来るのです。
あなた人生の得意技はなんですか?
父が食卓で話してくれたこの教えは、その後様々なところで、僕の人生を変えていってくれました。
(同書より抜粋)
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仕事だけでなく、恋愛や人間関係にも通ずる教えということです。
なかには今のところ得意やことや長所と呼べる"なにか"が見つかっていない人もいるかもしれません。しかし「継続は力なり」です。好きなことに素直に目を向け、素直に実践し続ける先に、自然と身についてくるものだと思います。
そのプロセスで唯一邪魔になるのが"お金になるかならないか"の尺度です。お金を追いかければ、素直な目線を忘れかねません。お金になるかならないかを度外視し、好きなことを実践するなかで、時代の流れがビジネスモデルを招くことを信じ、コツコツ実践されるのが私のお勧めなスタイルです。
次回も「得意技が自分を救う」をテーマにお届けします。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。