鉄血宰相・ビスマルクの言葉
1871年にドイツ統一を果たし、その初代大統領に就任したオットー・フォン・ビスマルクはその後もヨーロッパ最大の帝国を築き上げました。独断と軍備拡張で名をはせた彼は、あるときの演説でこう言い放ちました。
「今日の大きな問題を決めるのは、演説でもなく多数決でもなく・・・鉄と血である
」
なんとも物騒な言葉、と思うでしょうか。時代錯誤も甚だしいと。確かにその通りですが、その言葉の背後に眠る勢いや精神性は、私たちの個人にも学べる点は多いと思います。
例えば個人でいえば、計画やイメージ、トレーニングや練習など、本番はいったいいつなのか決ぬられぬまま時が過ぎたこと。また職場でいえば会議やミーティング、話し合いなどが横行し、いっこうに決断と実行がなされぬまま時が過ぎたこと、など。
エイヤッと決めて実行する以外に現実を動かす方法はない。
そうとわかっているのに先延ばしにするのが私たちの常。そんなときこそ極端なまでに刺激的な言葉が怠惰な心に鞭を打ちます。生易しい言葉では先延ばしにしたその心を変えることはできません。正直やってもやらなくても即効性がないから先延ばしにするわけでそれらを一つずつ変える以外に現実は変わりません。
通信費を少しでも安くするためにキャリアを格安プランに変えること。NISAやつみたてNISAを始めようと口座を開設すること。筋トレや運動を始めようとジムに入会すること。YouTubeやブログ、SNSを始めようとアカウントを取得すること。
どれもちょっとしたことです。しかしそのちょっとしたことが先延ばしにした途端に一生できなくなります。「大きく考えることの魔術」という本がありますが、目の前の小さなことは、大きなことを考えた途端に小さく見え、その相対的に小さく見えたことが行動を起こすきっかけをつくります。先延ばしにしてしまう原因は、その対象が今の自分にとってやや大きくハードルが高く思えてしまうからです。そのハードルを下げる特効薬が大きく考えることで、だから魔術なのです。
ややニュアンスは違いますが、上記のビスマルクの言葉は大きく考えることに通ずるイメージをもたらします。極端なまでに生々しく激しい言葉は、先述したように弱い心に鞭を打ってくれるからです。そうやって今日という現実を1ミリでも動かし自分に手ごたえを感じることが、明日をいっそう確かなものにしてくれます。
「今日の大きな問題を決めるのは、演説でもなく多数決でもなく・・・鉄と血である
」
ぐだぐだと考えるループから卒業し、行動と作業、勇気と汗で次の現実へとステップアップしましょう。ステップアップといっても大仰なことではなく、部屋の掃除や早寝早起きなど、他人から見てどうでもいいことでも、自分にとってのテーマや課題ならば、それらの実行のこと、大切なことは自分にとっての手応えです。他の人は他の人の手応えが待ち受けます。
大きく考えることの魔術。その一つが生々しいほど現実を突き動かす激しい言葉を自分に浴びせること、私はそう考え、今日も怠惰な心に鞭を打ちます。
あなたはいかがお感じになりますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。