「他信」のすすめ
「自分を信じる」
それを「自信」と言います。
自信がない人より、自信がある人の方が積極性を煥発できて、いろいろなところで"そのときの時間"を楽しめることと思います。これについて異論がある人はいないでしょう。
しかし自分を信じる「自信」だけに留まっていていいのか、そんな疑問を提起する人物もいらっしゃいます。当ブログで何度と紹介している雀鬼会会長 桜井章一さんです。
桜井さんは自信の必要性に異論はないものの、自分以外の人も信じられるようになって、人生は何倍にも楽しめると言われます。簡単に言えば「他人を信じる」ことのススメです。(桜井さんは「他信」という造語を使われます)
桜井さんの言葉を見てみます。
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私が道場生に"他信"として投げたボールを、今度は道場生が私に"他信"として投げ返してくれる。そうすると私の投げた信頼が倍になって返ってくる。
本当の信頼関係はキャッチボールのようにやりとりをしていく中でどんどん高まっていく。そうやってふたりの"関係性"という名の"絆"が深まっていくから、損得勘定のないところで生まれた"信頼関係"はそんな簡単に崩れたり、消滅したりしないのである。
今は家族間にも"利害関係"が入り込んでしまっている時代だが、そんな時代だからこそ、私たちは「本当の信頼感」「本当の他信」を少しでも多く持てるように、損得勘定ではないところで人間関係も作っていくようにするといいと思う。
桜井章一著「不安をとかす技術」より抜粋
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いかがでしょうか。
私たちは、職場の人間関係をはじめ、無意識に損得勘定で人を選んでしまいます。私はそれを特に悪いことと思っていませんし、比較的自然な行為と思っています。しかしそれだけではさびしいこともまた事実です。
そこで損得勘定抜きにした、心休める場として「結婚」「家族」というものを求めます。旧友を大切にする人もそうでしょう。
繰り返しになりますが、損得勘定で人を選ぶことじたいは、ケースによっては採用してもいいと思いますが、根本的には「他信」を用い、1ミリでも関係性を深められることが人生を"楽しい"時間にしてくれることと思います。
あまり0か100かで考えずに、自分の時間の大切さも鑑み、損得で選ぶときは損得、そうでないときは「他信」を用いて、ケースバイケースでバランスを取りながらそれぞれの関係性を築いていくことを私はお勧めします。
あなたはいかがお感じになりますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。