心の戦士!~心が前向きになる言葉~

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「好き」は力

論語に次のような一節があります。

「子曰、知之者不如好之者、好之者不如楽之者」 

(子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず)

 

意味は「あることを理解している人は知識があるけれど、そのことを好きな人にはかなわない。あることを好きな人は、それを楽しんでいる人に及ばないものである」

 

この "楽しんでいる" という状態は "楽しい!" という感情のことで、感情は結果であり、自然発生的なものです。

 

この "楽しい!" という感情をできる限り得るためにどうしたらいいでしょうか?

 

それは対象と一体(集中)となることだと思います。

例えば映画と一体となる、フットサルと一体となる、英語の勉強と一体となる、料理と一体となる・・等々。

 

その一体の最中(さなか)で、自然発生的に "楽しい!" という感情が湧きます。

 

ということは、一体となる頻度が多ければ多いほど "楽しい!" という感情は得られることになります。

 

その頻度をモノにする力が「好き」であると私は考えます。

 

何事も練習をし、経験をすることで、物事が上手になりますよね。

好きこそものの上手なれ」とはよく言ったものです。ですからあなたの「好き」を本当に大切にしていただきたいと、改めて思います。

 

ただし頻度多い中で、たいして "楽しくない" という感情も当然湧きます。しかしそれもまた自然発生的な結果で、結果は出たとこ勝負です。

 

私は刑事ドラマや社会派ドラマが好きなのですが、これまでかなりの量をテレビや動画で観ました。山崎豊子作や東野圭吾作などはその代表作ですが、最近ですと池井戸潤作もすべて観ています。当然その中で自分の楽しさとフィットしない作品もあります。しかしそれらを経て "楽しい!" という感情が手に入るため、"楽しい!" と "楽しくない" は表裏一体と考えます。そして作品自体が楽しくなかったとしても、すべての対象は立体で多面です。

 

ドラマでいえば仮に内容が駄作だったとしても、特定の俳優やキャストが素晴らしい演技を魅せたとか、あるシーンの背景がとても美しかったとか、あのセリフがかっこよかったとか、視点を変えれば学ぶ点は出てきます。いつも複眼的に物事を捉える構えがあれば "楽しい!" とまでいかなくても、それなりに前向きな感情は得られると思います。

 

この「好き」の力を世に伝えてくれる人物をお2人紹介します。

まずは「ゲゲゲの鬼太郎」の作品で有名な漫画家の水木しげるさん。

水木さんが設立した幸福観察学会に「幸せになるための七か条」というものが掲げられ、第四条には「好きの力を信じる」と書かれます。

 

彼は35歳で漫画家にデビューしたものの、最初はまったく評価されずくすぶっていました。しかし「好き」の力を信じ漫画を描き続けた結果、「ゲゲゲの鬼太郎」がヒットし人気漫画家の仲間入りを果たします。そして人気を得た後も妖怪研究に励み、90歳を超えても新作を発表。亡くなるまでずっと漫画への「好き」を手放しませんでした。

 

もう一人はライフネット生命保険元代表取締役会長の岩瀬大輔さんです。

「好き」の対象はさまざまですが、幸せと密接に関係する「人」にフォーカスした点が核心をつきます。彼のキャリアは華々しく、東京大学法学部在学中に司法試験に合格。大学卒業後はボストン・コンサルティング・グループに入社。その後リップルウッド・ホールディングスを経て、日本ではできないことをやりたいとして、ハーバードビジネススクール(MBA)に留学。帰国後は出口治明氏と共同でライフネット生命保険を設立したという秀才中の秀才です。

 

そんな彼が仕事で一番大切なことに『人を「好き」になること』を挙げられるのです。会社を設立し軌道に乗せるまでに、これまでもか!というくらい、商談や取引、決議や協力など、人間対人間の泥臭い現場を駆けずり回ったのでしょう。自分一人で勉強するのとはわけが違うため、ずいぶん苦労されたように想像します。

 

「好き」という感情に素直になり、とことん「好き」と一体となれば、そこに"楽しい!" という感情が湧く。湧けば頻度が多くなり、それが「上手」となり、人が感嘆するほどの魅力や差別化となりえます。そこにモデルとニーズがマッチすれば、水木しげるさんのような「好き」を職にできるときが来ようというものです。

 

またネット時代とはいえ、一人で完結する仕事は基本的にありません。プライベートを含め人間関係をうまく泳ぐ術が求められ、それが幸福と密接に関係します。そのため心を開き、先述したように複眼で相手を見る構えが人を「好き」なる扉を開かせます。岩瀬さんの著書「仕事でいちばん大切な人を好きになる力」には、彼がこれまで体得した「人を好きになる術」を紹介してくれます。興味のある方は一読してみてください。

 

今「好き」なものは、とことん「好き」に!

今「好き」ではないものは、「好き」になる眼を!

 

「子曰、知之者不如好之者、好之者不如楽之者」

 

せっかくもらったこの命、

二度と還らないこの命、

「好き」を追求し、「好き」を広げる。

「好き」は力!

「好き」で "楽しい!" をいっぱい感じましょう!

 

 

参考文献 

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