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"睡眠"時の「成長ホルモン」

数年前までは、睡眠時の「成長ホルモン」は、22時~2時に一番分泌されやすいと言われ、その時間帯は「ゴールデンタイム」や「シンデレラタイム」と言われました。あなたもご存じだと思います。

 

しかし5年前くらいからでしょうか。その知識(認識)は誤りとされ、睡眠時の寝入りから3時間(ノンレム睡眠がもっとも成長ホルモンが分泌されることが各専門家から報告されました。昨今の健康番組や健康情報は、どのお医者もこのメジャースリープ理論に落ち着きます。(メジャースリープとはノンレム睡眠レム睡眠の構造を指す用語)

 

睡眠のサイクルを簡単に紹介します。

 

健康な睡眠において、「ノンレム睡眠」から「レム睡眠」までの1サイクルは約90分。「ノンレム睡眠」とは"脳も体も休んでいる"状態。「レム睡眠」とは"体は休んでいるけれど脳は起きている浅い眠り”の状態。

 

脳をしっかり休める「ノンレム睡眠」は睡眠の前半に深く出て、後半は浅くなります。「レム睡眠」は分泌された成長ホルモンを体内に巡らせたり、記憶の整理やストレス対処行動のシミュレーションに使われます。

 

「ノンレム睡眠」を簡単に4段階に分けると、浅い方から「1:うとうと」「2:すやすや」「3:ぐっすり」「4:熟睡」。

 

この「3:ぐっすり」「4:熟睡」を「徐波睡眠」と呼び、大脳を深く休ませまる眠りですが、この徐波睡眠を合図に成長ホルモンが分泌されます。

 

ということは徐波睡眠を得ることが成長ホルモンの分泌に欠かせないことで、健康な眠りであれば最初の2サイクルで得られます。

 

1サイクルで90分なら、2サイクルで180分。すなわち3時間です。そう、寝入りから3時間(2サイクル中)に徐波睡眠が可能となり、徐波睡眠が成長ホルモンを分泌させます。

 

では「成長ホルモン」の役割も見てみましょう。

 

成長ホルモンと言えば"子供の成長を促すホルモン"という印象が強いですが、大人になってからも成長ホルモンは健康・美容に欠かせないホルモンです。

 

具体的には、日中の心身の疲れ、ストレスを解放、組織を修復、老化の進行の抑制など。「美人は夜つくられる」という言葉も、成長ホルモンの分泌がキーとなっています。

 

成長ホルモンに加え、もう一つ覚えていただきたいホルモンがコルチゾールコルチゾールはストレスに反応して分泌される抗ストレス作用で有名ですが、起床の準備をするホルモンでもあり、副腎から分泌されます。体内時計で午前3時から分泌量が増え始め、午前8時頃にピークを迎えます。いわば"目覚めのホルモン"。

 

さて、本記事の主旨はここからです。

 いかに寝入りからの3時間に、深い睡眠(徐波睡眠)を手に入れられるか?そのための技法を4つ紹介します。

 

1つ目はあなたもご存じと思いますが、体温を低下させ、自然発生的に睡魔をもたらすことです。睡魔は体温の低下時に訪れるため、夕飯に唐辛子(カプサイシン)を摂取したり、就寝から2,3時間前に入浴タイムを設け、体温を上昇させることが有効。そうすることで、体内の体温調節機能により、体温を下げる働きが生まれ、そこに睡魔が付随し、睡眠誘導が生じます。

 

2つ目は「メラトニン」を味方につけることです。メラトニンは直接睡眠をもたらすわけではないものの、体内時計の指令で全身に夜が来たことを伝え、眠る準備を促すホルモンで、脳の松果体から分泌されます。だいたい起床から14時間後に分泌され始め、午前3時ごろにピークを迎え、朝日を浴びると分泌が止まります。ついては起床から14時間後~午前3時に就寝することがお勧めです。

 

3つ目は寝入りの2・3時間前から、糖質を摂取しないことです。この3つ目に触れている専門家は非常に少なく、ネットで検索してもなかなかヒットしません。しかし私は以前に読んだ記事に「血糖値が高いと、成長ホルモンの分泌は抑制される」と書かれていたのを覚えています。一言一句は不確かですが、内容は血糖値の上昇時や高いときは、成長ホルモンは出ないか、出にくくなるというもの。

 

私自身もこれを最近、体感したばかりです。普段夕食後には決まって菓子パンやデザートなどの糖質食べ、その2時間後くらいに寝る習慣を持っていましたが、つい最近に、デザートを取らずに寝たのです。そうしたら、自分でもびっくりするくらい目覚めが良く、その日1日中体調がよく、それでこの話を思い出したというわけです。

 

4つ目は寝入りばなにストレスを抱えないことです。これは非常に重要で、寝入りから3時間に必ず徐波睡眠を得られるわけではありません。あくまで深い睡眠という条件付き。これは考えてみたらすぐにわかります。その日にあったイヤなことを思い出したり、いつも抱えているイヤなことを思い出すことで、寝入りを逃し、結局浅い睡眠に陥ったという経験はあなたもお持ちのはずです。

 

これは先に挙げた抗ストレス作用をもつ「コルチゾール」が分泌されるためです。そう、"目覚めのホルモン"。よって眠りについたものの、コルチゾールが分泌されれば、徐波睡眠とはなりえず、よって成長ホルモンの分泌も促されないということです。

 

以上の4点が、私のお勧めする「睡眠時の成長ホルモン」を好ましく分泌する技法です。

 

他にも就寝2・3時間前からスマホやパソコンなど ブルーライトを浴びないこと、部屋の灯りを薄暗くするなど、調べれば細かいことはたくさん出てきますが、本記事は私の観点で主要と思われることを紹介しました。

 

本記事があなたの関心のあるところでしたら、ぜひ下の「引用・参考記事」をご覧ください。記事中に貼付されている「グラフ」がとてもわかりやすく、私が調べたあらゆる記事の中で断トツの"優れもの"です。

 

「良質な睡眠が 良質な1日をつくる」

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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引用・参考記事

sleepedia.jp