紫外線予防とビタミンDの生成
つい先日まで、私は一つの悩みを抱えていました。悩みといったら大げさかもしれませんが、日中に日光に浴びることの是非についてです。
当ブログをご覧いただいている方はご存じだと思いますが、私は週に2日~7日は家の近くをジョギングします。休日は日中にすることが多く、そのときは紫外線を浴びます。紫外線については浴びたい気持ちと浴びたくない気持ちが混在し、実はそれがやっかいでした。
どういうことか?
紫外線を浴びたい理由はビタミンDの生成です。ここではビタミンDの健康効果は割愛しますが、現在の健康常識にビタミンDは欠かせないと言っていいほど、効果が続々と上がっています。そして前回の記事で取り上げた「薄毛」についても、ビタミンDの生成がそれを予防し、育毛につなげるという話もあります。
次に紫外線を浴びたくない理由です。これは2点あり、1つは一般的に言われるシミ・くすみなどができることです。実際に目の下の頬などにシミができてしまい、一度できると消すのは容易ではありません。2つ目は日焼けをすることです。私自身、日焼け自体は何の支障もありませんが、現在「全身医療脱毛」を行っているため、日焼け箇所はレーザーの照射ができません。皮肉なことに顔(ひげ)や腕、手の甲など、日焼けをしやすいパーツほど、私が照射をしたい部位なのです。
そこで両者を天秤に乗せ、現在の夏季からは、仕方なく日焼け予防を優先することにしました。顔や腕に日焼け止めクリームを塗り、外出時はなるべく日傘をさすようにします。しかしそんな私の現状に朗報が飛び込みました。それが次の記事です。
ミシガン州に拠点を置く皮膚科専門医のファティマ・ファース医師の言葉です。
「日焼け止めを塗っても、ビタミンDの生合成は止まらないという研究結果がある」
「多くの研究者が、毎日の日焼け止めの使用がビタミンD欠乏症につながることを証明できていない。これは、たとえ完璧に日焼け止めを塗布しても、紫外線を100%完全に遮断することはできないことに起因している。そのため、日焼け止めを塗っていてもビタミンDは生成され続ける」
なんと力強いコメントでしょう。ちなみに上述は日焼け止めが紫外線を予防しないという指摘ではありません。同じくファース医師です。
「97%の日焼け止め効果があれば、まったく日焼け止めを使わないよりもずっと効果的。わざわざ皮膚がんのリスクを高めてまで日焼け止めを塗ることをやめる必要はない」
私はこれを受け、猛暑の多い夏季は特に、日焼け止めを塗布するに限るという結論になりました。私が医療脱毛をしていなくても、シミやくすみ、サンバーン(日光皮膚炎)の予防から結論は変わりません。私にとって「日光浴=ビタミンDの生成」で、日焼け止めを塗っても生成できるなら、塗るにこしたことはありません。ただしアンチエイジング専門医の黒田愛美先生はある記事でこんなことを言っています。
「多くの日焼け止めクリームは、紫外線から得られるビタミンDの生成も一緒に阻害してしまいます。ビタミンDは免疫力アップ、骨代謝アップの効果があり、40代以降の女性にはとても必要な成分なのですが、日本人の80%以上は不足しているといわれています。
私が愛用している『ソーラーD』は、紫外線をカットしながらビタミンDの生成は阻害しないというオーストラリアの商品です。日常的にはこれを塗りつつ、下地やファンデーションを重ねています。トライアスロンの大会など長時間紫外線を浴びるときは『トップアスリートサンプロテクト』を使っています。これは紫外線カット効果とウォータープルーフ効果が高く、汗をかいても本当に崩れにくいです」(黒田先生)
日焼け止めクリームを塗るうえで、ビタミンDの生成をより確実なものにしたいという方は、黒田先生の紹介される「ソーラーD」を使われるのが無難だと思います。
最後に日光浴のメリットです。まずビタミンDは油に溶けやすい脂溶性ビタミンの一種で、魚類やきのこ類などの食品から摂取できます。しかし食品だけでは、1日の必要量の2割ほどが限界と言われます。残りの8割を補うにはサプリメントが有効と言われますが、果たしてサプリメントで8割も補えるのか、はなはだ疑問です。そこでやはり王道である日光浴(紫外線を浴びること)が一番確実で、仮に食品からの摂取がなくても、10割をそれで補えます。
また日光浴はセロトニンというホルモンを分泌させ、幸福感や安心感を生んでくれます。それだけではなく、昨年の2020年4月末には、アメリカ政府より太陽光が新型コロナウイルスを不活性化させるという研究結果が発表され話題になりました。紫外線C波は食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌やウイルスなど微生物を減らす働きがあります。
このように日光浴(紫外線を浴びること)は、シミやくすみ、皮膚炎を起こすほど浴びなければ、私たちの人体にまったくもって必要なものです。逆に紫外線を浴びずに、ビタミンDの生成が追いつかない方が、もっと人体に悪影響を及ぼすと思います。
紫外線予防とビタミンDの生成
夏場の炎天下はすぐに(紫外線の)浴びすぎに至るため、「日焼け止めクリーム」を用い、上手にビタミンDを生成したいと思います。あなたはいかがお感じになりますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
引用・参考記事