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「散発的な歩行」は人を健康にする

ノースカロライナ大学チャペルヒル校の疫学研究者であるクリストファー・ムーア氏らの研究が、2021年5月の第4週にアメリカ心臓協会の会議で発表されました。ピアレビュー前の研究論文を記事にした内容ですが、結論、散発的な歩行(階段を上る、車まで歩くなど、日常生活で生じる歩行)は人を健康にすることがわかりました。

 

ムーア氏は、仲間の研究者と共に1990年代にスタートした「Women's Health Study」という4万人のアメリカ人女性を対象とした追跡調査データおよび、2011年から2015年までの5年間で週に4~7日間のウォーキングを行った被験者1万6732人を対象に、歩数や歩行距離をまとめたデータの2つを分析するという研究を行いました。被験者は全員60歳以上、平均年齢は72歳。2019年の調査終了までに、804人の被験者が亡くなりました。

Women's Health Studyのデータを分析したところ、より多く歩く人がより長生きする傾向が明らかになりました。過去の同様の研究でも、1日に約4400歩を歩く被験者グループは、1日2700歩しか歩かない被験者グループよりも有意に低い死亡率を持つことが判明しています。

 

ムーア氏ら研究グループは「散発的な歩行(階段を上る、車まで歩くなど、日常生活で生じる歩行)」「10分以上の歩行(ウォーキングやジムでのトレーニングといった、計画的な運動など)」の2つのカテゴリでデータを分析。各カテゴリが寿命に与える影響を分析したところ、散発的な歩行であっても健康状態や寿命に重要な貢献をしていることがわかりました。

 

少しデータを覗いてみます。

 

「10分以上の歩行」の歩数に関係なく、「散発的な歩行」歩数が増えるごとに寿命が長くなり、1日1000歩増えると、被験者の死亡率が約28%減少。ただし4500歩を超えると横ばいになります。

 

「10分以上の歩行」はどうでしょうか?

 

一日「10分以上の歩行」が2000歩を超えると、超えない女性より死亡率が約32%減少しました。

 

今までなんとなく言われてきたことが、数値として明らかにできたのは、ウェアラブルバイスを身に付けられるようになったからです。今後もデータを積み重ねれば、さらに緻密なデータ(統計)が取れていくと思われます。

 

数十年前までまことしやかに言われていた「運動は30分以上を継続しないと効果が出ない」は完全に誤りで、こまめにウォーキングをするだけで健康効果がもて、長期的には死亡率をも左右させます。

 

・エレベーターやエスカレーターを使わず階段を使う

・気分転換に散歩をする

・歩きながら考える

 

私たちが身近でできることはたくさんあります。一日にまとめてやろうとすることは、運動だけでなく、仕事もその他もすべてに共通して "億劫(おっくう)" をもたらします。

そうではなく、こまめに何度も繰り返す。それがいい感じで体熱を帯びさせ、血流を良くし、気分転換や脳の活性化につなげます。

 

座りっぱなしや立ちっぱなしは、心臓から巡らされる血液を末端にとどまらせます。それが長時間になればエコノミークラス症候群で死亡するケースもあります。歩行は足先にとどまる血液をふくらはぎをポンプに心臓に逆流させます。この重力に反する足先から心臓への流路は、歩行でふくらはぎをポンプにしてこそ可能になります。これがふくらはぎが第二の心臓と呼ばれる所以です。

 

本日から "いっぺんにまとめて" にとらわれず、こまめに歩く癖をつけましょう。歩けばそれなりに喉も渇き、水分をとります。その水分補給と排尿が代謝をよくします。また高齢になるほど、体内の水分が減っていくため歩行はその防止に役立ちます。

 

「散発的な歩行」は人を健康にする

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

引用・参考記事

gigazine.net