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「りんご」と脳細胞の増加

前回の記事『身体を錆びさせない飲料「お茶」』はいかがでしたでしょうか。お茶の成分に含まれる「ケルセチン」が、身体に付着したサビを除去してくれるという話でした。サビを除去し、錆びさせない身体をつくることで、老化を予防し、遅らせることができます。

 

そもそも老化の原因は、健康にマイナスという意味でもあります。身体を錆びさせるということは、血管を錆びさせることに相違なく、血管が錆びれば血液が汚れます。よく「血液サラサラ」と言いますが、血管のサビはその逆の「血液どろどろ」を生みます。

 

本日は「お茶」の成分に含まれる「ケルセチン」「りんご」の効能についてです。

 

結論、りんごに「ケルセチン」は含まれ、特にりんごの皮に多く存在します。よってりんごを1日1個を目安に摂取すれば、それだけで老化を予防し遅らせられます。それに加え、「お茶」の飲料習慣も加わればなおのこと良しです。

 

また本日の主題ですが、りんごには「ケルセチン」のほかに「DHBA(ジヒドロキシ安息香酸)」という成分もあり、この両者が脳神経細胞であるニューロンを生成することがわかりました。

 

実験をしたのはドイツ神経変性疾病センターの研究者たちで、まずはリンゴから抽出した「ケルセチン」と、同じくリンゴから抽出された「DHBA(ジヒドロキシ安息香酸)」を、げっ葉類の脳から取り出した幹細胞に加えました。

 

するとケルセチンとDHBAの両方に新しいニューロンの生成を促し、細胞死を防ぐ効果がみられました。しかしこれは培養した細胞で行われただけで、同じことが動物で起こるとは限りません。

 

そこで今度はりんごから高濃度の「ケルセチン」「DHBA」を抽出し、マウスの口に、それぞれの物質を流し込みました。結果、マウスの脳では幹細胞が増加し、より多くのニューロンが生成されていることが示されたのです。またニューロンの生成量を測定した結果、適切な運動を行ったときと同程度の増加量であることも示されました。

 

実験内容は以上ですが、おそらく人間にも同じ作用が働くことは堅いと思われます。

 

面白いのは、この実験を行った研究者たちは、なぜ動物や人間にこのような結果がもたらされたのかを洞察した点にあります。つまりはりんごに含まれる「ケルセチン」「DHBA」の摂取が、なぜ脳神経細胞であるニューロンを生成したのか、という疑問です。

 

研究者たちの推論は、「私たちの先祖が植物を食べて生き永らえてきたから」です。りんごは「バラ科リンゴ属の落葉高木樹」なので、抽象的には「植物」に括られます。

 

「植物でカロリーを吸収するだけの形から、植物に含まれる他の物質も、自らの健康向上に利用できるように進化した」という推論です。

 

私たちが現在に、糖尿病やがんなど、いわゆる「成人病」に侵されているのも、先祖代々が飢餓との戦いの連続だったことはよく言われます。飢餓に負けないように、低血糖を防ぐためのホルモンは10種類以上あるのに、過食に対するホルモンはインスリンの1種類だけ。これも進化の過程で生まれたメカニズムでしょう。無論、そこに健康作用が付随されることはいわずもがなです。

 

私たちの先祖が代々にわたり、植物の成分を自らの脳細胞の増加に転化させたメカニズムが(私たちの体内に)備わっているなら、それをスポイルせずに、有効活用することが老化の予防ないしは、脳機能の向上に最善です。

 

最近話題の「オートファジー(空腹時にさまざま細胞が活性化する作用)」も、今回のりんごの成分「ケルセチン」「DHBA」が脳細胞を増やすことも、すべては進化の歴史が生み出したものと考えれば、合点がいきます。

 

ちなみに「ケルセチン」はりんごのに多く含まれると言いましたが、「DHBA」は、りんごのに多く含まれます。よってりんごを丸ごと摂取することが、「ケルセチン」と「DHBA」の摂取に一番お勧めな方法です。

 

「りんご」と脳細胞の増加

 

「1日1個のリンゴで医者いらず」

by イギリスのウエールズ地方のことわざ

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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引用・参考記事

nazology.net