「波≒問題・海≒人生」
ところであなたは、佐藤伝さんという方をご存じでしょうか?
数々の自己啓発書を出され、現在は「ひとりビジネスと行動習慣」の専門家として活動されています。
そんな佐藤伝さんは100冊以上の著書を出され、累計150万部を売り上げられていますが、その処女作をご存じの方は少ないのではないでしょうか。
実は処女作では "佐藤伝(でん)" という名前で出されてはいません。"佐藤ひとし" という名前で出されています。
『佐藤ひとし著「夢の種を育てる人の生活習慣」』
それが彼の処女作です。
その処女作にとてもおもしろい話が掲載されています。それが「"この問題を解決したらやろう" と思う人は何もできない」です。
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まずあなたに聞きます。「この問題が解決したら人生を楽しもう」と考えたことはありませんか? 考えたどころか、いつも絶えずそう思っているというのが、正直なお答えではないでしょうか。
かつてあなたに問題が何ひとつなかったということがあったでしょうか? 10歳の子には10歳の問題が、60歳の方には60歳の悩みがあるのです。どうかがっかりせずに、ちょっぴり勇気を出して聴いてください。
実は、生きている間に問題がすべて解決してしまうということはないんです。肉体を持って人間をやっているかぎり、問題は次から次へと起こってきます。ときには大きく、そしてときには小さく。
それは渚にうち寄せる波と同じです。小さな波は絶えずやってきます。ときとしてびっくりするほどの大波が襲ってくるときもあります。
この波打ち際にたたずんで、「この波が来なくなったら、海を眺めることを楽しもう」と呟いている老人がいたとしたら、どれほど哀れか容易に想像がつくと思います。そう、この老人は一生涯、海を楽しむことなく死んでいくのです。
しかし、私たちはこの老人を笑えません。私たちのほとんどは、実はこの老人となんら変わりないのです。もう一度いいます。問題は生きているかぎり、なくなりません。
ですから今この瞬間から、「今を楽しんでいきることにしたよ」と自分に約束することです。自分と約束したら、すうーっと肩の力が抜けます。とても楽になります。ごーく楽な世界が突如出現します。極楽はこの世にあったのかと、なぜかうれしくなってしまいます。
(佐藤ひとし著「夢の種を育てる人の生活習慣」」より抜粋)
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いかがでしょうか。
このように人生を自然現象に描写して考えることは、人生を理解しやすくし、心の平安につながります。
人の見た目だけでは、その人のパーソナルも背景も人生もわかりません。楽しそうなのに、本当は辛いことがある人もいるでしょう。逆に何も辛そうなことはないのに、あまり楽しんでない人もいるでしょう。
結局自然現象は万人に通ずるもので、佐藤さんのようにポジティブ(前向き)に捉える人と、捉えない人がいるだけなのだと思います。もっと言えばポジティブに捉える引き出しを持っているか持っていないか。
そしてサーフィンのように、ある程度の波がなければ楽しめないときも人生です。一見 波がないほうがよさそうですが、波がなければ見えない景色(喜び)もあることでしょう。
ときには波のない凪もいいですが、凪は誰でも楽しめるのと、凪ばかりでも退屈という意味で、積極的にサーフィンを楽しむ心を育みたいものです。
あなたはいかがお感じになりますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。