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「学ぶよろこび」は"贅沢"なもの

私は先日に次の本を読みました。

 

山口真由・中野信子著『「超」勉強力』(2020年5月発売)

 

お二人ともメディアに多数出演されているため、あなたもご存じかもしれません。一応簡単な略歴を紹介しておきます。

 

山口さんは東京大学法学部を主席で卒業し、財務省に入省。数年で退官し現在は研究者・法学博士・ニューヨーク州弁護士の肩書をもたれます。

 

中野さんは東京大学工学部を卒業し、フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務。現在は脳科学者・医学博士・認知科学者の肩書をもたれます。

 

お二人とも東京大学を卒業していることや、メディアに多数出演されていること等の共通点はありつつも、勉強におけるスタンスは異なります。そのスタンスの相違が今回の共著が生まれた理由の一つと同書で語られています。

 

さて、本日は「学ぶよろこび」について。

 

同書は、いくつかの項目に分かれていて、お二人が会話をしながら話を進めます。この項目では、特に中野さんの主張が強く反映されていました。そして私も中野さんが日頃から言われていることと知りつつも、改めて「学ぶよろこび」を再確認したしだいです。中野さんは次のように言われます。

 

『「学ぶよろこび」はとても贅沢なものだよ。わたしたち人間は、本来安定を捨ててでも新しい環境へ向おうと思うようにできている生き物。なぜなら、人類は、食物が豊かで森にいれば安全でもあったアフリカ大陸から、砂漠を渡ってはるばるちがう世界へと出てきたわけだから。厳しい環境にわざわざ出てくるようなことをする種であり、たとえ危険でもなにか新しいものを試したいし、どこかもっと遠くへ行きたいと思う構造になっている。そのときに武器になるのが、知識であり、知恵であり、知識を自分で得ていく力で、それはお金を稼ぐ以上に重要なことだと思う。』

 

私は中野さんの"贅沢"という言葉に心が洗われました。中野さんはいくつかの書籍を出されていますが、特に「努力不要論」が彼女が「学びに関する贅沢さ」を一番表した本だと思います。

 

書店に行けばハウツー本やノウハウ本が所狭しと並んでいますが、自分の実績に結び付け、それを収入に変えていく学びは、あくまで一つのスタンスです。それ以外に自然と心から溢れる探求心をくすぐる学びがあってもいいというのがもう一つのスタンスです。中野さんはそれを「間接的な戦略」「長期的な方針」と言われます。

 

なぜそのようなことを言われるのか?

 

経済的な基盤を強固にする前者の学びは、目線が短期しか持ち合わせないからです。すると3年後の10万円より、目先の1万円を取るようになってしまい、ますます窮乏のスパイラルに陥ってしまいます。

 

「努力不要論」では、「学ぶ」という言葉より「遊ぶ」という言葉で「長期目線」を語られていました。

 

お二人とも東大を卒業しているだけに、遊びと学びが他の人より一致するところが多いのかもしれませんが、目先の仕事に対する学びだけでは、やはりどこか下品な気がします。ある種「低俗」と呼ばれる学びに該当するのかもしれません。

 

時間がない中で、それでも時間を作り、自分にとって"贅沢"と思える学びを1分でも多く味わうこと、それが「生きる=幸せ」を体現できる本来の姿なのだと思います。

 

私もドラマや映画、音楽や漫画などは日頃からそれなりに味わっていますが、どこかジャンルが偏っています。また宇宙を学びロマンを感じることや、体験として国内・海外旅行に行くことに興味を示しつつも、結局は目先にとらわれ後回しになっています。

 

私のような会社員は、会社の仕事よりもずっと「自分」を感じさせる学びや体験の方が大事なはずです。短期的な学びを否定するのではなく、同時並行で間接的長期的な学びも忘れずに実践することが大切ということです。

 

中野さんの「学ぶよろこびは"贅沢"なもの」という一言に、私は短期的な学びに埋没しそうな自分を救ってあげられたような気になりました。

 

「学ぶよろこびは"贅沢"なもの」

 

あなたはいかがお感じにありますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。