「口にしてはいけない」言葉
前回は水上颯さんの著書「頭を鍛える5つの習慣」から、水上さん自身の「読書をする目的」を同書から抜粋し、お伝えしました。
本日も同書「頭を鍛える5つの習慣」からお届けします。とても示唆に富み、本当に20代前半か⁉と思いたくなるような、素晴らしい内容です。
水上さんには一つ心に決めていることがあります。絶対に口にしないと決めている言葉です。それは何でしょうか?
「あのとき、もっと〇〇していたらよかった」
この言葉です。実際に彼の言葉を聴いてみましょう。
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僕は、ひとつ心に決めていることがあります。「あのとき、もっと〇〇していたらよかった」という言葉だけは口にしないで生きていこうと思っているのです。そんなことをいってみたところで、まったく何の益もないからです。
(中略)
もし、「〇〇していたらよかった」という言葉を使いたくなったら、「今から〇〇を始めてみようかな」と言い換えてみるといいと思います。
(同書から抜粋)
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「あのとき、もっと〇〇していたらよかった」
この言葉を口にしないと決めると、どういうことが心に作用するでしょうか?それは以下の2点と考えます。
● あらかじめ想定される後悔を現在にもってきて、腰が重くても、面倒くさくても、将来(先々)のために頑張ろうと奮起できます。
● 「後悔先に立たず」という言葉がありますが、起こってしまったことをくよくよ考えても仕方がないのだから、1分1秒でも無駄にせずに、今から前を向いて、できることをしていこうと奮起できます。
後者を捕捉します。起こってしまったことをくよくよ悩むことは誰にでもあります。しかし悩んでいる「今・ここ・自分」も、先々からしたら"後悔"になります。ですから、投資と同様に、損切りの発想をもち、バサッと切り捨てるのです。くよくよ悩んでいては株価の下落は続く一方です。50%の下落より30%の下落、10%の下落より1%の下落です。そして、上昇時のリターンを1%でも増やすべく、すべてをリセットし、現在を前向きに活かすのです。
現在を前向きに活かそうと決めた瞬間から、逆に過去もひっくり返せるかもしれないと、ポジティブな発想も浮かぶかもしれません。「雨降って地固まる」です。謝罪の仕方ひとつで、逆に信用を勝ち取れることもあります。力強い教訓となり、生きたアドバイスとして後輩の育成に役立てられることもあります。
この両者の意味はどちらも大事ですが、どちらかと言えば、前者に重きを置くことが、当たり前ですが、比重としては大切です。前者の意味は一言で言えば「時間割引率を低くする」ということですが、水上さんはもっと簡易に「先延ばしを戒める」意味で使われます。
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勉強に限らずなんでもそうですが、先延ばしにすることは簡単です。その場ではラクです。でも将来的に自分の首を絞めることになります。だから、今でもなまけたい気分になったときは、やがて受け取らなければならないマイナスに想いを至らせ自分を鼓舞するようにしています。
(同書より抜粋)
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このあとに先の「僕は、ひとつ心に決めていることがあります。」という文章につながります。
20代前半でこれだけ大事なことを心に刻まれると、なんだか自分が情けなくなります。私の20代は本当に根無し草でした。大学時代もアルバイトをしていた記憶しかありませんし、そのアルバイトも何一つ積みあがったスキルになりえていません。
だからこそ、気づいたときがバースデーで、私も20代の後悔を教訓に今を生きています。二度と同じ轍を踏まないように、将来を見据えて現在を生きています。
10年後に150万円が欲しいなら、今に100万円を投資しなくてはいけません。受験で言えば、少なくとも3回繰り返さなければ記憶に定着しないなら、今日に1回目を持ってこなくては受験日までに間に合いません。
私たちのために時間やタイミングがあるのではなく、時間やタイミングに私たちが合わせなければなりません。そして急に来られても間に合わないということで、準備期間として現在という名の"日常"があるのだと思います。そのように考えると「準備」の大切さが身にしみてわかります。そして極めつけは時間やタイミングも日頃の準備の度合いで訪れたり訪れなかったり、作れたり作れなかったりするということです。簡単に言えば「種を蒔き、きちんと育てなければ花は咲かない」ということです。
「今日」を生きるうえで口にしてはいけない言葉。
「あのとき、もっと〇〇していたらよかった」
あなたはいかがお感じになりますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。