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幸福感とは「上向き感」

私は2017年に亡くなられた、上智大学名誉教授の渡部昇一著「人生の出発点は低いほどいい」を読んだことがあります。とても良書であったことは覚えていますが、具体的な中身まではおぼつきません。しかし最近、このタイトルは本当だなーと感じ始めました。

 

サイバーエージェント社長の藤田さんも著書で言われていたことに、「大金持ちになってお金で買えるものは何でも買える状態」はすぐに飽きてしまうそう。これは私のようなお金持ちでない者からの想像でも納得できることで、お金以外のことにも当てはまると思います。

 

たとえばとても身近な例で、舌に口内炎ができ、食べるときも飲むときも辛いといった症状のとき、確かにそのときは辛いでしょう。しかし1週間もして治ったら、治った瞬間から数日は、舌がなんともないことに幸福を抱くかもしれません。しかし1ヵ月も3カ月もその幸福は続かないでしょう。

 

つまりは大小問わず願望が叶ったとして、その成就がもたらす幸福には期限が付き物ということ。願望の強弱や大きさによって期限は変わりますが、いつかは色褪せます。だからタイトルにある「上向き感」が大事なのです。

 

これは日比谷公園の造園に携わったとされる本多静六博士が、著書の数々で言われていることで、幸福は「精神のベクトルが上向き」のときに発揮されると。近年に亡くなられた京セラ創業者の稲盛和夫氏も「社員の物心両面の豊かさを追求する」を経営の根幹に据えていたそう。物心とは社員の給料とやりがいのことです。この両面を螺旋を描きつつも、右肩上がりにすることが経営をする意味であるとのこと。だから利益を株主に還元する「ROE」の指標を重視されませんでした。

 

このように精神のベクトルを上向きにもってこられれば、その人の幸福は間違いなく全部か一部は満たされます。渡部昇一氏の「人生の出発点は低い方がいい」と言われる所以は、そのほうが精神のベクトルが上向きになりやすいからです。

 

では「精神のベクトルを上向き」にするには、どうしたらいいか?

 

それは「自らの挑戦が利他になる」ことを、コツコツとすることです。この「利他」というのはさまざまな観点が考えられます。たとえば「祈り」で、屈辱を味わったときや辛い状況のときに、「それを忍耐すれば、どうかその分だけ両親が幸福になれますように」と祈ることも私は「利他」に含めます。多少強引でも、自分の挑戦(ときに忍耐)が誰かの役に立つと思い、天に祈るのです。もちろん物理的な利他行ができるならそれにこしたことはありませんが、自分の世界だけで生きる人もいらっしゃるでしょう。

 

「挑戦」というのは、ほんの小さな挑戦を継続することを言い、料理の味付けを変えることも立派な挑戦です。毎日に、なんらかの刺激が加われば生きた気持ちになりますし、変化そのものがポジティブに感じられます。よく言われる通勤経路を変えるとか、一駅歩いてみるといったことも同様です。なにごともスモールステップを自褒れすることから始まります。

 

病気になろうが、けがをしようが、上向き感が幸福感なら、治せる現状を感謝から入ればいい。実際に良くなるようにコツコツとケアすれば希望もきっと生まれようもの。まずは現状肯定。そこから努力。努力から改善改良。

 

「かたつむり ゆるゆる登る 富士の山」

 

何事もうまずたゆまずコツコツと続けることが上向き感をつくります。それを信じて今日を捨てず、明日へ架け橋をつくりましょう。

 

お金があっても明日はつくれません。愛情や友情は明日をつくれます。しかし毎日は約束できません。自分なら、自分の言葉なら毎日を約束できます。安心立命とは「今日と自分に小さな挑戦を課す約束をすること」のこと。

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。