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「患者申出療養」

前回の記事「評価療養=先進医療」のつづきです。

 

本日は混合診療が保険外併用療養費として例外的に認められる3種の療養(評価療養・選定療養・患者申出療養)のうち「患者申出療養」について解説します。

 

「患者申出療養」とは、"いち早く病気を治したい、治癒したい" という患者の思いに応えるため、平成28年2016年)4月に創設された制度です。

 

患者からの申し出を受け、医師や関連病院等が連携し、さまざまなケースについて対応できるかを検討し実施の可能性を探ります。事前の診療計画や治癒の経過などのデータは、今後多くの人が受けることのできる保険診療のために活用されます。

 

前回紹介した「先進医療」との違いは?

 

「先進医療」は医療機関が起点となり、先進的な医療を実施するものです。それに対し「患者申出療養」は、患者の申し出が起点となり、未承認薬等の使用について安全性が一定程度 確認されたうえで、身近医療機関で実施できることがあります。よって先に書いた困難な病気と闘う患者の思いに応える意味合いが色濃く反映されます。

 

治療実施までの主な流れは次の通りです。

 

1:患者からの申し出

    ↓

2:主治医と相談

    ↓

3:臨床研究中核病院で計画

    ↓

4:国の会議で検討

    ↓

5:患者申出療養の実施

 

 

「先進医療」のデメリットは、受けられる施設が全国で限られる点です。ですので、受けるためにわざわざ旅費や交通費、時間がかかることがネックですが、「患者申出療養」は身近医療機関で受けられる可能性がある点がメリットです。(あくまで可能性です)

 

現在はインターネットで何でも調べられるグローバルな時代。国内未承認でも海外で実績があったとわかれば、ぜひ試したいと思うのが患者の正直なところ。また医師も日本で承認すべき薬が、制度上承認しきれていない(追いついていない)ことは重々ご承知。そこで患者の申し出を起点に、個別に認める制度はとても素晴らしいことと思います。

 

前回「先進医療」の有名な技術に「重粒子線治療」や「陽子線治療」を挙げましたが、技術料でだいたい200万円~300万円ほどかかります。これだけの額を預貯金等から支出できる人はごくまれです。ですので、平成18年(2006年)ごろから特約として医療保険に付加できるようになりました。

 

では「患者申出療養」に対応した保険(特約)は?

 

私の知るところでは、2019年で「あいおい生命」と「アクサ生命」の2社は記憶にあります。「あいおい生命」は「抗がん剤治療給付特約」、「アクサ生命」は「患者申出療養給付保険」です。特にあなたに必要性や関心がありましたら、ぜひご自身でお調べください。他にもいろいろと出てくるかもしれません。

 

・評価療養(代表例:先進医療)
・選定療養
・患者申出療養

 

次回は「選定療養」についてお届けします。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。