「過去」の価値

先日私は「人生を短くしなくて済む方法」というタイトルの記事をあげました。ローマの哲学者・セネカは「人生の短さについて」という本で、過去・現在・未来の3種類で実は「過去」を一番大事にしていたとお伝えし、そこから私は人生を短くしなくて済む方法も、「過去」を大切にする生き方が可能にするのではないか、と提起しました。

先日紹介した精神科医・フランクルも実は同様のことを仰っています。その理由は過去は変わらずずっと自分と共に生きてくれるから・・とのことです。

未来は不確定で、今はすぐに過去になります。過去は美化されたり忘れたりするものの、基本は思い出せばいつでも蘇ってきます。イヤなことがあっても過去の良き思い出を思い出せば、それだけでスーッと気持ちが和らぐということもあります。

また過去に重きを置けば、今は確実に過去になるわけなので、過去を汚さないよう、今を自制したり、また満足に浸るために挑戦心を駆り立てることもできます。

私は過去を大事にする生き方というのは、後片付けをきちんとする生活に似ていると思います。食べたあとに、きちんと後片付けをする人としない人がいて、前者は自分も周りも気分が良くなるのに対し、後者は自分も周りも不快にさせます。ということは、今や未来にばかり目を向ける人は、知らず知らずに周りの人に迷惑をかけているかもしれません。もちろん自分に対してもです。

そして「今に生きろ」といのも、今は必ず過去になるため、「過去を大事にするために今を捉えろ」と言っているとも言えます。つまり「今に集中しなければ、過去を後悔させることになるぞ」ということです。

さて、ここまでであなたは「過去」をどのようにお感じですか？私はとどのつまり、過去も今も、そして未来もどれも大事に違いはなく、結局バランスが大事なのではないかと思っています。過去も大事、未来も大事。ただし過去や未来は「今」のためにあるため、今を生きなければ過去も未来もスポイルすることになることだけは忘れてはいけません。

「過去」の価値

過去を大事にする生き方が、今を集中に向けさせてくれると思います。

あなたはいかがお感じになりますか？

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。