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人生で一番「難しい」こと

あなたは人生で一番難しいことと聞かれて何と答えますか?

私は「人を許すこと」と答えます。

 

アドラー心理学では悩みはすべて人間関係が招いていると言い、解決策として「嫌われる勇気」を推奨しています。詳細は細々(こまごま)とありますが、ざっくり言うとそんな感じです。

 

ふつうに生活していれば、毎日人間関係に悩んでいるという人は少ないかもしれません。しかしときに諍(いさか)いが起こり、修復不可能になるケースは誰にでも起こり、そういうときはいったいどうしたらいいのでしょうか?

 

私は最近、職場で上司とちょっとした諍いがありました。私は保険会社に勤める者で、電話のオペレーターを管理するスタッフ職をしています。マニュアルからデータ分析、資料作り等のほとんどを引き受け、オペレーターの全体に伝達することもしょっちゅうです。

 

その一つに、最近私がオペレーター全体にアナウンスした内容が、上司と認識が一致しておらず、あるとき上司が私に何の相談もなく急に全体の前で覆しました。もちろん周りは混乱します。しかし上司ですから、決定権は上司にあります。そのルールは、内容がちょっと難しく、3日にわたって私が資料を手直ししながら進めたものです。それをたった一言で変更したのです。

 

私は立場がありませんし、そもそも労力がかかっていただけに落胆以外、こみ上げる感情は見当たりません。しかしそれから5日ほど経ち、今はその上司と関係は修復し、いつも通りに会話をしています。私はその5日間にどのようなメンタルケアを自分に施したのでしょうか?

 

それは「私も私で悪いところがあった」です。詳細は省きますが、人の諍いに自分がまったく悪くないということはないと思います。もちろん通り魔殺人や飲酒運転等で無害の人を巻き込む事例は対象外です。そうではなく人間関係による諍いをここでは指します。

 

自分に不幸を招く人の共通点は、必ず人や環境のせいにすることです。「私は悪くない、悪いのは〇〇」と。「責任はあの人にあるのに、あの人は私に〇〇してくれない。いったいあの人の心はどうなっているのか」と。そう思えばどつぼです。相手が自分に何をしてくれるかをベースに考えたら悪循環の渦に巻き込まれるだけです。

 

以前学んだアンガーマネジメントで私がひどく納得したことがあります。それは「~すべき」「~すべし」という考えが不和を生む原因ということです。「~すべき」は人の数だけ存在します。相手側も「~したかったのに、ちょっと軽んじてやらなかっただけ」というケースもあるでしょう。そこで一歩しりぞいて、「自分も~できたところをしなかった」という原因を一つでも見つけることです。これは本当にそうです。自分にも一縷の原因は必ずあったはず。その原因に焦点を当て、相手のせいばかりにしないこと。そうすると不思議と気持ちが切り替わります。

 

世に出回っている名言辞典などを紐解くと、上記のことを「自責と他責」という言葉でまとめられていたりします。そこでも決まって「自責」が勧められ、自責と成長が紐づけてられて語られています。

 

私は実際に接する人をみても、たまたま(あるイヤな現象を)回避した人と、予防や準備で回避した人がいたら、必ず後者に学びと尊敬の念を覚えます。これだけだと言わんとすることは伝わりにくいので、具体例をあげます。

 

よく忘れ物をする人がいたとして、その人は私と行動を共にする分には、忘れ物をした形跡はありません。しかしふと雑談のおりに、忘れっぽいことを吐露され、私は(特にその人が)忘れてないことを聞き返します。するとその人は、「毎日カクカクシカジカの予防に努めていて、それでかろうじて忘れてないんだ」と答えます。

 

私がグッとくるときとは、そういうときです。もちろんもともと忘れっぽくない人がどうということはありません。自分の弱点を自覚し、さらに予防準備に努めている姿勢が殊勝ということです。

 

話がやや脱線しましたが、常日頃から自分の弱点を自覚し、その予防対策に努める姿勢は、何かあったときに他責の念を生まない心をつくってくれると思います。有事のときに都合よく切り替えようと思っても無理があります。常日頃から自分の弱点の自覚対策に余念を無くす、このことから始めてみてはいかがでしょうか。

 

生で一番「難しい」こと

 

それは「人を許すこと」です。

 

人生100年時代といえ、大事なことは健康寿命です。心のマネジメントもおろそかにせず、平時の心構えから入られることをお勧めします。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。