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「時間主義経済」

青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授の榊原正幸さんが監修した本に次があります。

「マンガでわかる!10代からのビジネスブック 将来お金で苦労しない7つの方法(2020年4月発売)」

 

タイトル通り10代の人にもわかるように、マンガ形式で平易に書かれています。大人が読むにはやや退屈する内容かもしれません。しかし、私たちが大人になっても忘れがちな価値観「時間主義経済」が紹介されていて、本日は改めて「大事なことは目に見えない」という人生観を考えてみます。

 

まず「時間主義経済」とはなんなのか? それは時間を中心にした考え方をいいます。幸せを「お金」の量で計るのではなく、「いい時間を過ごしているか」という「時間」で計る考え方(価値観)です。

 

"今さら何を当たり前なことを⁉"と思われたかもしれません。そうです、誰もが幸せは「いい時間を過ごすこと」にあるとわかっています。しかしその大事な時間を「お金」に替える「労働」に費やしていることもまた事実です。そしてその中でも「労働」のための生活に成り下がり、「労働」をいかに首尾よくするかに頭が支配され、肝心の「いい時間を過ごすこと」を忘れてしまっている人も多くいると思います。

 

そういう人らがそのまま定年退職まで進むと、その後は何をしていいかわからなくなり、それが空虚感や虚無感、ストレスとなり、結果 早死を招くことも、これまた多くいらっしゃると思います。

 

最近は「好きなことをしよう」という働き方が、方々で言われていますが、それでも私を含め圧倒的多数の人が会社勤めをしているのが現状です。ユーチューバーや仮想通貨が誕生しようと、それで生計を立てられる人などごくわずか、相も変わらず会社勤めのスタイルが一般的です。コロナ禍をきっかけに会社勤めからテレワークに移行しようと、「労働」という観点に相違はありません。

 

榊原さんは同書でこんなことを言っています。

 

『お金を稼ぐこと自体が目的ではありません。お金は「いい時間を過ごすための手段」なのです』

 

またいくらお金があっても、使う時間がなければ意味がないと言われます。

 

「ある程度の高収入になると、友達と話したり、趣味を楽しむ時間がなければ、人生はつまらないと気づきます。たくさんお金をもらっていなくても、そのことに気づいて生活をすれば、人生がより豊かになるかもしれません」

 

つまりいくらお金を稼ごうと、幸せはそのお金を必要としていない可能性が多々あるということです。にもかかわらずお金を稼ぐ「労働」に大事な資産(時間)を費やしてしまうのはなぜなのか?「労働」のジレンマです。

 

そこで解決策に次の2点が出てきます。

 

●「ワーク・ライフ・バランス」

●「ワーク・アズ・ライフ」

 

「ワーク・ライフ・バランス」はいわずもがなです。仕事(労働)とプライベートをバランスよく両立させるという意味です。「ワーク・アズ・ライフ」は、仕事とプライベートを分けることなく、寝ている時間以外はすべて仕事であり趣味であるという考え方です。好きなことを仕事にしている状態と言い替えられます。

 

ここでは後者の「ワーク・アズ・ライフ」は置いておきます。圧倒的多数の人は当てはまらないと思うからです。やはり大事な考えは前者の「ワーク・ライフ・バランス」にあります。それも「ライフ」深く長期で考える視点です。

 

例えば読書好きの人を例にとってみます。読書が好きなら、「ライフ」は可能な限り読書に充てたいと考えるはずです。しかし20代で読める本は限られますし、30代や40代も同様です。そこで今の年齢で、今の年代で、どうしても読みたい本・読まなくてはならない本を厳選し、むさぼるように読みます。それが「深く」という意味。また"得られた知識や知見、書評などをメルマガやブログ、SNSYouTubeで発信すれば、ファンやフォロワーが付くかもしれない"という視点が「長期」です。

 

要は「ライフ」をとことん大事にするという一語につきます。とことん大事にする姿勢が結局は自己分析を深くすることになり、どこかでその自己分析が実ることも出てくると思います。またビジネスモデルやツールの進化により、今まで深堀った「ライフ」がビジネスとして成立するときが来るかもしれません。

 

いずれにしても「ライフ」を大切にすることは、目の前の時間を大切にすることにほかならず、それが「深い」という意味をもたせます。その中に、ときに「長期」な視点を持てば、未来に花咲く種を今日に植え付けられるかもしれません。

 

私も会社員です。「労働」という二語をあまり使いたくはありませんが、会社の歯車であることは事実のため、その現実から目を背けない中の「時間主義経済」、その答えが「ワーク・ライフ・バランス」です。「ワーク・ライフ・バランス」を真剣に考えることは「ライフ」を真剣に考えることに他ならず、それが「深く」「長く」という意味合いをもたせます。

 

とても平易な言葉で書かれていますが、実はとても示唆に富み、大多数の人が忘れがちな、先の榊原さんの言葉を再度お送りします。

 

『お金を稼ぐこと自体が目的ではありません。お金は「いい時間を過ごすための手段」なのです』

 

「ある程度の高収入になると、友達と話したり、趣味を楽しむ時間がなければ、人生はつまらないと気づきます。たくさんお金をもらっていなくても、そのことに気づいて生活をすれば、人生がより豊かになるかもしれません」

 

時間を切り売りする「会社員」は、お金と時間はシーソーの関係になっていることを直視し、自分の「ライフ」を大切にする「ワーク・ライフ・バランス」を充実させるべきと考えます。

 

「ワーク・アズ・ライフ」が難しいなら、「ワーク・ライフ・バランス」で勝負です。定年退職後より、"今"です。"今"気づかなければいけません。まずは今日の「ライフ」を見つめることから始めましょう。

 

「時間主義経済」

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。