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自分を「突き放す」方法

仕事でもプライベートでも、私たちはときに勇気や覚悟が必要になるときがあります。例えば仕事で言えば大事なプレゼン・スピーチ等、プライベートで言えば告白やプロポーズなどです。もちろん細かい例を挙げれば切りがありませんし、人の数だけ内容は違ってきます。無論、大事な局面に限らず身近な行為にも適用されます。

 

どうすれば勇気や覚悟が湧き、緊張は払拭されるのでしょうか?

 

とその前に、勇気や覚悟が湧き、緊張から解き放たれる状態を別の言葉で表現します。それが「自分を突き放す」ということ。

 

弱い自分、怖じ気づく自分を突き放せるかどうかがパフォーマンスの程度を決めます。そのような局面はスポーツ選手が一番想像するにやさしいです。例えばサッカーの大事な一戦でのPK線。この試合でワールドカップに出場できるかどうかが決まるという大事な一戦です。その場面でPKを蹴らなければならない選手は、緊張の絶頂を経験すると思います。

 

ではお待たせしました。緊張から解き放たれる心理作用、それは「死」への直視です。目標へのこだわりや熱い情熱、願望や欲望、そういった「生」への方向ではなく、その逆の「死」への方向が自分を突き放せるのだと思います。

 

目標や願望ばかりを見つめても、それに超絶なこだわりがあれば話は変わりますが、そうでないならば、自分を律するに弱いというのが私の考えです。だからほとんどの人は、新しい一歩に踏み出せず、継続も難しいのでしょう。

 

私がこのことを考えたのはGWになかなか自分を律すれず、ぐだぐだと過ごすことがあったためです。そのときにふと目を閉じ、自分が死んだ後のことを考えました。あの世や天国など本当にあるだろうか? おそらくないだろう、そうならばどうなる? なにもない・・そんな自問自答です。

 

もう自分を考えることも、誰かを考えることも、意識そのものがなくなるわけなので、文字通り「無」です。その「無」の状態をリアルに捉えれば捉えるほど、現在の価値が増してきます。その価値の増加が目の前の緊張やイヤなことをちっぽけなものとしてくれます。それが「自分を突き放す」ということ。

 

"あの世がある"という信教をお持ちの方は私の話はピンとこないかもしれません。しかし死後は「無」に帰すだけ、土に還るだけと本気で思えれば、それはあまりにも怖く、後悔だけはなくしたいという気持ちが首をもたげてきます。GWにふやけた私は、そんな気持ちで自分の背筋をのばしました。

 

行動経済学「損失回避の法則」というものがあります。何かを獲得する喜びよりも、同等の何かを失う悲しみの方が何倍も大きいという法則です。あなたがただで100万円をもらったとします。そのときはとても嬉しいでしょう。しかしその後にその100万円をなくしてしまいました。とても悲しく残念に感じるでしょう。数字上は0に戻っただけなのに、100万円をもらったときの喜びと、失ったときの悲しみがペイしません。失ったときの悲しみの方が喜びの何倍も強く感情に残ります。

 

この法則をうまく活用しようというのが本記事のテーマです。

 

欲望や願望、目標を獲得しようとするのではなく、今の年齢、今の年代を不甲斐なく過ごした自分をリアルに想像し、その回避になんとか務める作用です。今日という1日を無為に過ごせば、明日もその可能性が増します。逆に今日をきちんと生きれば、明日もその可能性が増します。

 

「勝つことより負けないことの方が大事」

 

そんな勝負哲学と「損失回避の法則」は根底が似ています。結果の中身に気を散らせず、「ダメだった自分」を救うべく立ち上がることに気を持たせます。「未来から今日を振り返り後悔している自分」を救えるのは、今(今日)の自分だけです。

 

自分を「突き放す」方法

A.自分の「死」を直視すること

 

意識すらない、自分という存在を確かめようのない世界は恐怖しかありません。私はその恐怖に比べれば、「意識があり喜怒哀楽が感じられる自分」はそれだけで救いです。たとえそれが「イヤな感情を持つ自分」でも、死の恐怖に比べればかわいいものと、途端に嬉しくなるほどです。あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。