自分の「生活環境」に落とす
インターネット通販最大手の「Amazon」が私たちの生活に根付く前は、本を買うと言ったら「本屋さん」に行ったと思います。本屋さんでは気になる本や雑誌があれば、いつ店頭に置かれなくなるかわからないため、とりあえず購入、家に積んでおくということをやっていました。
そんなことを繰り返せば、どんどん家に積んでおく冊数が増えますが、これを俗に「積読(つんどく)」と言い、昭和の時代は推奨されたりもしました。積読が推奨された理由はもちろん読みたいときにすぐ読める環境ができることです。
もし積読(つんどく)をしておかないと、ある本を読みたくなっても、本屋さんに買いに行くか、本屋さんに置いていなければ注文から入り、そこで時間のロスが生まれます。
しかし最近にそんなこと(積読)をする人は減ったことでしょう。なぜならいつでもどこでも(ネットから)購入でき、大半の商品は寝かせば寝かすほど価格は下がるからです。
しかし仮に現在も積読もしくは積読のような行為をしている人がいたら、本記事の内容は参考になるかもしれません。それは何事も「自分の生活環境に落とし込む」という癖付けです。
私が最近読んだ記事に「元信金マンがみた!お金が貯まる人の3つの特徴」があります。3つの特徴は以下です。
その1:貯蓄する目的が明確な人
その2:金融商品の利用価値を判断できる人
その3:親の介護、相続に備えている人
特に目新しい特徴ではありません。しかしその2「金融商品の利用価値を判断できる人」というのが着目しがいのある点です。記事ではどのように書かれているか?
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私が知っているお客様に、どんなチラシをお見せしても嬉しそうに読んでくれる人がいました。その人は30代の女性で、夫婦で小さな電気工事業を営んでいました。とても明るくて前向きな方で、窓口に来る時は4歳位のお子様といつも一緒でした。
そこで学資の貯蓄に使えそうな金融商品をいくつか見繕ってパンフレットをお渡ししたところ、彼女は、自分がその商品を利用したら何年でいくら貯められるかを具体的に見せてほしいと言いました。勧められた金融商品を自分のライフスタイルに一旦落とし込み、そこで自分にとって利用価値があるかを判断されていたのです。
その結果、不必要と判断したら「いらない」とはっきりと言うし、利用価値があると判断したら「詳しい話が聞きたい」と言う。金融機関が勧める商品は手数料ばかりが高くて使えないという人もいますが、その金融機関が自行のブランドを傷つけないと判断したしっかりした商品であることは確かです。
(同記事より抜粋)
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記事中の30代女性の素晴らしい点は「情報収集にバイアスをかけなかったこと」「自分の生活環境に落とし込んで"使える"か"使えないか"を判断したこと」にあります。
その2点を生ませた理由は、3つの特徴のその1「貯蓄する目的が明確な人」があったからでしょう。つまりはその1があって、その2があるという形。
積読(つんどく)の話に戻りましょう。
現代において積読(つんどく)するデメリットは、"その本はいつどこで読むのか?"という視点の欠如にあります。私たちの余暇や休息の時間は限られるわけで、その限られる範囲で実行できることなのか否か、その判断が迫られます。
その判断をスポイルすると、まさに積読状態。限られた部屋の中を、置かなくていいモノで溢れ始めます。積読(つんどく)と言っていますが、本だけではありません。服や小物、100均で買える雑貨もすべてについてです。
"いつどこで、どんなシチュエーションで使うのか?"
"自分の(生活)習慣に適合するのか?"
そんなところを常に考え、ピンとこなければとりあえず止めておくというのも一つの手です。投資家で有名なジム・ロジャース氏がこんなことを言っています。
『「待つことができる」のは重要な才能の一つ』
投資において「待つ」とは、「その場の投資は止める」ことを意味します。自分の時間は限られるわけなので、その時間に納まらなければ止めればいいのです。自分の生活習慣にフィットしない"何か"ならば、止めればいいのです。
常に自分の生活環境に落とし込み、利用(使用)価値を判断するクセが、無駄な所有物を減らし、約束もきっちり守れる予定(時間)管理につながると思うのですが、いかがでしょうか?
インターネットが生活に浸透し、オンラインでの在宅ワークが進もうとするなか、本記事の内容は、自宅の断捨離ならびに時間の使い方の最適化に、大事なクセ付けとなるかもしれません。しぶしぶではなく、迷いながらではなく「"潔く"止める」「"快活"に止める」。止めることから時間や場所の「質」が向上します。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
引用・参考記事