心の戦士!~心が前向きになる言葉~

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「自分」は自分

アメリカの小説家ヘミングウェイの言葉に次があります。

「あちこち旅してまわっても、自分から逃げることはできない」

 

とても有名な言葉なのであなたもご存じだかもしれません。私はこれまで偉人の名言に数多く当たりましたが、このヘミングウェイの言葉は自分に衝撃を与えたという意味で、5本の指に入ります。それほど自分の心に突き刺さりました。

 

私は俗に言う「自分探し」というものをしたことがありません。大学は外国語大学だったため、短期留学や海外旅行に出かける人は身近に大勢いました。そして「自分探し」と称して、それらを実行する人もいましたが、当時から私はそれにピンときませんでした。しかし「自分探し」を否定する者でもなく、おそらく異世界を旅し、これまでと違った自分を見つけられた人もいたと思います。

 

私がピンとこなかったのは、「自分探し」というのはあくまで食事でいうスパイスやアクセント、副次的な意味合いが強く、メインではないというところからきます。今でもその考えは変わりません。「仕事」といっしょです。趣味や余暇を楽しむのはけっこうですが、仕事がつまらないというのは根本から人生を捉え直した方がいいという感じです。趣味や余暇は時間にして圧倒的に仕事の時間より少ないです。にもかかわらず仕事を放置し、趣味や余暇をメインに考えても本質的な気がしません。

 

無論、会社員である以上、ある程度のつまらなさややるせなさは許容範囲ですが、かなりのストレスを抱えるようでは優先順位を見直すべきです。

 

やや話が脱線しました。「自分探し」は副次的に何かの拍子に見つかるもので、メインに据えるには期待外れな確率大という話でした。では何がメインか?

 

一言でいえば「自分を律する習慣化」だと思います。私がこれまで見聞きした人で幸せそうな人は、多かれ少なかれ自分を律していました。「お酒はたしなむが度は越えない」、「朝の起床時刻は変えない」、「時間に厳しい」、「言動を慎む」などです。いつものあたりまえの日常を質の高いものにしているのは、減点をしないか、少ないからです。

 

出世や売上、貯金でも、失点や減点が多ければ伸びしろもその分減ります。しかし失点や減点がなくても攻めなければ加点もありません。つまり加点(挑戦)を繰り出しつつ、失点(減点)を少なくする、この両輪が大事で、自分を律することはこの両者にダイレクトに波及するとても大事な習慣です。

 

「毎日英単語を1つ覚える」とか、「毎日ストレッチをする」なども、自分を律して初めて行えます。誰でも英単語を覚えればそれなりに英語はモノに近づきます。ストレッチもやった分だけ体は柔らかくなります。しかしできる人とできな人がいるのは、その手前に律した自分がいるかいないか、その差からです。

 

どんな国に旅行に行こうが、どんな景色を見ようが、それらが自分の気分を変えることは否定しませんが、その景色や感情の刺激がその後も包み込んでくれることはありません。それは一時的なものだからです。だから冒頭で申したスパイスやアクセント、副次的な扱いです。

 

自分とは足元から育てるもので、育て上げるものです。その本質的で根本的なことがわかれば、いつも自分を好きでいたいと思うはずで、それには自分を律するしかありません。感情のままに生きず、感情にまかせず、自分の理想や目標から逆算した自分を今日につくるしかありません。その瞬間や数分間はイヤだと思っても、今日の眠りから覚めた明日の自分は、きっと(昨日)律した自分に満足(納得)できます。

 

感情にまかせず、理性や利他心で自分を律することは、毎日の自分を微笑ましく誇らしくする唯一の秘訣と思います。宇多田ヒカルさんの「Wait & See~リスク~」という曲の歌詞に次があります。

 

「どこか遠くへ逃げたら楽になるのかなそんなわけ無いよねどこにいたって私は私なんだから」

 

先ほど申し上げたように、お酒やたばこも含め、何かに溺れれば、また素晴らしい景色や体験したことのない何かに触れれば、一瞬は救われます。一瞬は癒されます。しかしその感覚や刺激はすぐに元に戻ります。それが残念でならないところです。そうならば、覚悟を決めるしかありません。足元の自分を育て、育てるプロセスに自分を満足せしめるのです。

 

当たり前のことを当たり前のように繰り返すことは、実は誰にもできることではありません。なぜならボヤッとよそ見をしていたら事故を起こすからです。つまりその当たり前の習慣を忘れてしまうからです。当たり前のようにできるとは、その当たり前のことから目を反らさないからできることです。

 

「あちこち旅してまわっても、自分から逃げることはできない」

by ヘミングウェイアメリカの小説家)

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。