「働き療法」
日比谷公園などの造園に関わられた方に本多静六博士がいらっしゃいます。明治から昭和にかけて林学博士・投資家・作家として活躍された方で、1/4貯金の伝道師としても有名です。
そんな静六博士はいっぽうで「働き療法」という言葉で、仕事と健康法を結び付けて働くことをお勧めされています。五体を授かる人間にとって、体を動かし働くことは健康法の王道であると。実際に静六博士は80歳過ぎても畑仕事や文筆業、今でいう事業のコンサルティングなども行っていました。この世を85歳で去られましたが、おそらく80歳を過ぎてもなお120歳まで生きる人生計画を立てられていました。私の記憶が正しければ、80歳以降から英語の勉強もラジオでされていたと思います。
働くことと聞くと、本業を一生懸命にするイメージがありますが、今は副業ブームが続いています。本業だけでなく副業でも、働くことは健康のためという観点をもってきてはいかがでしょうか。私は、本業は保険業で、コールセンターのオペレーターを管理するスタッフ職をしています。副業は外回りのアルバイトです。この外回りの副業こそ、私を最も健康にする「働き療法」と思っています。
副業を始めてもう7年ほど経ちますが、まったく単価は上がっていません。俗に言うキャリアアップや将来性とは無縁です。しかし私は続けています。それは健康になれるからです。
現代社会の内勤は、パソコンやスマホを使って仕事をすることが基本です。私も例外ではなく、そんな私は休日までパソコンを使って仕事をしたいとは思いません。脳科学の世界では、運動こそ脳細胞を活性化すると言われ、体を動かすことはパソコン作業をいっそう捗らせる役割りを担います。よって肉体的な健康はもちろん、脳や精神の健康にも外回りの仕事は私には向いています。
こんな考えをもっているため、例えばWebライターやWebデザイン、動画編集等に邁進しても、体を動かすことを疎かにすればどこかでつまずき、そこからの挽回は難しいような気がします。ただWeb関係の仕事をお勧めしていないわけではありません。パソコンにつきっきりでも、適度に体を動かす習慣は必要と思うと言いたいだけです。
ふしだらな生活や情けない生活を送ってしまうのは、社会への責任から離れているからです。何を隠そう過去の私もその一人で、飲めないお酒を飲んだり暴食をした生活から抜け出せたのは、今 行(おこな)っている副業と出会ったからです。社会への責任とは仕事や人間関係等で迷惑をかけてはいけない環境に身を置くことを指します。
また老後2000万円問題は古いかもしれませんが、お金を蓄えたい人にも「稼ぐに追いつく貧乏なし」という言葉のように、私のようなアルバイトでも、一日働けば数千円は稼げます。この数千円はけっしてバカにはなりません。なぜならふつうは消費や浪費をし、お金が出ていってしまうからです。
休日になんとなく出かけ、外食等をして5千円を使うのと、一日アルバイトをして5千円を稼ぐのとで、その差は5千円です。しかし本当はそうではありません。本当は消費しなかったら残っていた5千円も含め、1万円が実際です。この落差が、先述のけっしてバカにはならないという理由です。
いろいろ書きましたが、脳を活性化するにも、仕事を継続をするにも、お金を追いかけたら続かないことも付記します。継続こそ力で、やりがいのなさや心の負担はなんのリフレッシュにもなりません。命の軽視です。時間は命である以上、自分のやりたいことや納得のいくことをまっさきに考えましょう。もし副業でやりたいことがなければ、無理してやらなくていいのです。いったんは本業だけにしておきましょう。
「働き療法」
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