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「ガッツ」の考察

2020年8月に発売された本に次があります。

佐俣アンリ著『僕は君の「熱」に投資しよう』

 

有名な本なのであなたもご存じかもしれません。著者の佐俣さんの肩書はベンチャーキャピタリスト。主にインターネットとディープテック領域の約120社に投資をしているそうです。

 

その本の中で『事業とは、誰でも考えつくことを「100倍の規模」でやること」という言葉が出てきます。民泊事業やウーバーの配車アプリにしても、思いつきをとんでもない規模にまで広げたビジネスで、裏を返せばとんでもない規模に広げることで桁違いのビジネスになるとのこと。

 

佐俣さんの奥さんも転売ビジネスをしていた頃に、1個や2個を転売してもそれだけのところを100個、200個と転売したことで、それ相応の利益を得ていたそうです。

 

インターネットビジネスのコンテンツ販売はコンテンツ内容が問われるという意味では障壁が高いですが、転売ビジネス(物販)は自分のオリジナルは不要です。その分初心者向きと言われますが、それでもうまくいく人は少数です。それは量(規模)の追求が意外に難しいからです。量や規模を広げるといっても実はそこにも技術や経験知の裏打ちが必要で、根性や情熱も必要です。

 

それらを総合的に鑑みると、「非凡」とは「継続できること」とも言えます。

 

継続できなければ経験が積めません。経験が積めなければ技術も知恵を授かれません。技術や知恵が授かれなければ、規模を大きくはできません。大量受注や大量発注などの勇気を出せません。

 

少し話が変わります。

 

先日に林修先生とメディアアーティストを中心にマルチに活躍される落合陽一さんの対談番組が放映されました。その対談で落合さんの著書に載っていた「ガッツはレッドオーシャンという言葉を林先生が拾い、「ガッツは誰でもあるから、ガッツ以外の"何か"が必要」という意味を落合さんが解説されました。

 

落合さん曰く、とても気に入っている言葉だそうで、今後はガッツだけの人はAIやロボットに置き替えられ、仕事を失うことが予想されるという話だったと記憶します。

 

しかし私は少し捉え方を異にします。時代の流れとしては確かにそうですが、はて、「ガッツ」は現況、誰にでもあるものでしょうか? 先の転売ビジネスもそうですが、単調作業とはいえ、それを繰り返せる人は少数です。一般的にも「継続」は難しいとされます。

 

「ガッツ」の定義が落合さんの言われることと、私とで違うかもしれません。例えば一人一人の顧客に訪問する訪問販売は非効率です。訪問するくらいなら電話の方が効率的で、それよりもネットの方がいいでしょう。つまりいかに"マス"を接点とでき、訴求できるかが大事となります。訪問や電話では接点が持てません。ネットを活用し、さらにその中でマーケティングを駆使し接点と訴求をいかに増加させられるかがネットビジネスの世界です。

 

一人一人に訪問してアプローチをする訪問販売をガッツと取るなら、確かにガッツは時代遅れです。しかしそのようなビジネス形態の話しは置き、何かに新しく取り組んだり、効率性を追求する過程においては、今でも今後も「ガッツ」は大切な要素になります。

 

ダイエットや食生活、運動習慣など、人間の機能に根差すことはもちろん、今 流行りの「FIRE(早期リタイア)」なども我慢や忍耐の時期を経ての賜物です。

 

数年前に話題になった「GRIT(やり抜く力)」もそれを表します。物事の成否を分かつものは、IQでも学歴でも親の資産でもなく、物事を継続できるだけの根性や持続的な情熱、圧倒的なこだわりがそれであると説いています。

 

事業規模を拡大できるのも、継続を可能とするのも、すべての土台は「ガッツ」にあります。「ガッツ」の源泉は自己分析から放たれる"こだわり"です。自分は何にこだわる人間なのか、何が楽しく何が嬉しいのか、その答えに蓋さえしなければ、己が「ガッツ」は途絶えず、継続から生まれる技術や経験知をもってして事業規模の拡大も可能となります。

 

私自身は事業規模の拡大を目指す者ではありませんが、当ブログの更新が2年間、副業のアルバイトが5年超、ある種の食習慣や筋トレ・運動習慣が10年超、積立投資が10年超、本業が10年超と、たいしたことはありませんが、それなりに継続はできています。そこから派生する成果も自然と享受できていることでしょう。

 

落合さんは「ガッツ」を否定しているわけではありません。「ガッツは当たり前、ガッツ以外の"何か"を育む必要性が今後はある」と言われているだけです。しかし私の本業に来る新入社員(転職組)を見ても、「ガッツ」のない人をたくさんお見受けします。また副業でうまくいっている人も、割合として少ないとお聞きします。

 

私からすれば落合さんは"天才"の域の人なので、いきなり"天才"の域の人の言い分を凡人に当てはめれば、落胆しかなくなるかもしれません。そこで凡人代表の私は、「ガッツさえあれば十分」を根底に、そのガッツを継続に変え、余裕があれば継続から発展・イノベーション(量や規模の拡大)を目指すことを推奨します。

 

「ガッツ」の考察

 

天才肌の人や何かしらの成功者は、自分も周りの人も、「ガッツ」は最低レベルの必要要素となっていると思います。そして今後、「ガッツ」だけの人は確かに仕事を失う可能性は高くなるでしょう。しかし「ガッツ」を継続できずに、失墜する元成功者もそれなりにいるという意味では、「ガッツ」を軽視すると足元を救われかねないということも言えます。

 

私のような凡人は、一段飛ばしにクリエイティブなことはできないゆえ、きちんと「ガッツ」のある自分を認めながら(褒めながら)、少しずつ「ガッツ」以外のクリエイティブな方にも歩を進めていければと考えます。

 

あなたはいかがお感じになりますか?

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。