心の戦士!~心が前向きになる言葉~

どんなときでも心を晴れやかに!→ 心の戦士いざ参上!

不動産投資「イールドギャップ」

最近に、不動産投資における投資用ローンの金利が微減したという話を見聞きします。微減というのは、イメージとして1,9%が1,65%と0,25%ほどの下げ幅です。どの銀行も下げているわけではなく、またどの会社の提携ローンも下がっているわけではなく、特定の銀行や会社に限るみたいです。

 

しかし金利を下げるには必ず訳があります。それは不動産価格が上がっているからと推測します。不動産価格が上がれば、これまで通りの金利では賃貸利回りと差(イールドギャップ)が取れず、投資における旨味が応分に減ります。旨味が減れば投資熱が冷めます。この熱を冷まさないために、販売価格が上がった分をペイできるだけ、下げたのででしょう。

 

私も不動産投資を2020年から行い、ワンルームを2個所有しています。3戸目はコロナ禍における販売価格の動向しだいでしたが、徐々に(販売価格は)上がっているため現在は手を出さないようにしています。

 

副業がうまくいかない人が不動産投資に目覚めているのか、販売会社側の広告戦略が奏功しているのか、はたまた老後資金2000万円問題のせいなのか、さまざまな要因が折り重なって現在の不動産投資熱が生まれていると思いますが、本日は次の一言を申し上げたく、筆を進めました。

 

「イールドギャップで判断せよ」

 

提携ローンの金利を下げた一部の販売会社や物上(ぶつあげ)会社は、必ず金利が下がったメリットを前面に押し出します。”いつ金利が元に戻るかわからない”、そんな風に煽られれば、"いまがチャンス” と思ってしまっても無理はありません。しかし同時に不動産価格も上がっているはずです。価格が変わらないなら、金利が下がった分だけお得になりますが、実際はそうではないでしょう。ということは、「イールドギャップ」で見るのが適格です。「イールドギャップ」は次の公式です。

 

イールドギャップ=賃貸利回りー投資用ローン金利

 

賃貸利回りとは実質利回り(ネット利回り)のことで、次の公式です。

 

実質利回り(%)={(年間の家賃収入―年間の諸費用※)÷(初期費用+販売価格)}×100 (※管理費や修繕積立金など家賃収入から自動的に引かれる費用)

 

この「賃貸利回り」から「ローン利回り」を引いた差額が、不動産投資においての旨味(インカムゲイン)であり、一番大事なところです。もちろん立地や間取り、人口動態など、その他の要素も大事には変わりありませんが、本日は価格や金利の話をしているため、お金回りの話しに絞れば「イールドギャップ」で判断するのが一番適切です。

 

私たちがなぜローンを組んでまで不動産を購入するのか? その素朴な疑問はインカムゲインを得るためであり、インカムゲインとは「イールドギャップ」の取得に他なりません。ざっくりとしたシミュレーションはこうです。

 

販売価格は置いておき、ワンルーム物件をフルローンで購入したとします。賃貸利回りは5%、ローン利回り(金利)は2%とすると、その差は3%。この3%がイールドギャップであり、何もしなくても3%の利ざやを得られるというのが不動産投資の旨味(メリット)です。(キャピタルゲイン狙いは除きます)

 

この3%の利ざやをどれだけ長く受け取れるか、私はそこに着目しますが、そのためには空室になっては元も子もありません。そして家賃の下落もイールドギャップを減らします。理論的には、空室は起きず、家賃の下落もずっと起きない状態が理想です。しかし家賃の下落は築年数などが影響し、どうしても避けられないかもしれません。それを見越し、少しは下落しても耐えられるだけのイールドギャップを最初から設定しておくことが肝要です。またローン金利も重要です。通常は変動金利で借りますから、途中で金利が上がる可能性も十分にあります。すると上がった分だけイールドギャップは減ります。

 

では購入段階でどれくらいのパーセントを担保すればよいか? 私の感覚では2%はマストで、3%以上が理想的です。販売価格が高騰しようが、下落しようが、そしてローン金利が上がろうが下がろうが、イールドギャップが2%以上取れているかが、お金回りの判断基準です。

 

くれぐれも販売会社側の営業トークに惑わされず、まずもってイールドギャップを計算し、2%以上取れていることを確認したいです。その後に修繕積立金の積立額や修繕予定の有無、立地や間取り等、細かいところをチェックすればいいのです。

 

まとめます。

 

不動産投資における、利回り上の判断基準は、ローン金利だけはなく、販売価格だけでもない、その両者を鑑みて行うことが適切です。その公式がイールドギャップで「イールドギャップ=賃貸利回りー投資用ローン金利」です。

 

また、賃貸利回りとは実質利回り(ネット利回り)のことで、次の公式です。

実質利回り(%)={(年間の家賃収入―年間の諸費用※)÷(初期費用+販売価格)}×100 (※管理費や修繕積立金など家賃収入から自動的に引かれる費用)

 

不動産投資はその他にもたくさん鑑みなければならない点があります。イールドギャップはその中の一つに過ぎませんが、利回りを語るうえではぜったいに外せない尺度だと思いますので、参考にしていただけましたら幸いです。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。