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「明日」のための苦労

私は20年以上前に八起会会長野口誠一さんの本を何度か読んだことがあります。年末年始に藤尾秀昭さん著「365人の仕事の教科書」を読んでいたら、懐かしく野口さんのページがありました。本日は野口さんの話から一語を抜粋しお届けします。

 

まず八起会というのは、野口さんらが倒産した会社の社長の再起を支援するためのもので、野口さん自身、倒産の経験をお持ちです。自身の経験則をもとに支援するとともに、著書等で倒産しなくて済む予防策等もまとめられています。

 

私は当時まだ10代後半から20代前半です。会社を起こそうとも考えていないのに、なぜか野口さんの倒産経験や倒産する会社の共通点などを自身の人生に当てはめながら参考にしていました。さて、「365人の仕事の教科書」で野口さんは「苦しむなら明日のために苦しみなさい」と言われています。どういうことかというと、倒産した社長で過去のことをくよくよ悩む方がけっこういらっしゃるみたいで、そんな人たちに「未来に目を向け、今すぐ再起に行動を起こしなさい」と言われているのです。つまり過去に苦しむなら、未来のための行動に苦しみなさいということ。

 

野口さんはこれを「自己改革」と言っていますが、まず再起に向けては自己改革が必要で、その大本が「未来に目を向ける」ということ。どうせ同じ苦しみなら明日が開花する苦しみがずっといいことは日を見るより明らかです。このことは私たちの日常でとても役に立つ教えではないでしょうか。掃除一つとっても“面倒くさい“と先延ばしにするのがオチなところを、この言葉で“エイヤッ”と取りかかります。ダイエット中なら目の前の甘味処を“エイヤッ“でやり過ごします。大事なことは目の前の怠惰に流れても、未来に苦労することを知ることです。

 

人は自分だけは助かるなど、ときに都合のいいことを考えがちです。例えば新型コロナでも自分だけはかからないとか、かかっても無症状に決まってるなど。もちろんあなたはそんな風に考えないかもしれませんが、ジャンルが違えばなぜか蛮勇を気取ってしまうことはあるものです。しかし雨はその地域のすべての人を濡らすように、自分だけは助かるなどはオカルトの類にほかならず、日頃から備えをどれだけしておくかが災難が降りかかったときの再起のスピードを変化させます。

 

その備えが「明日のために苦労する」という構えです。実際にメンタル的に苦労と見るかどうかはケースや状況で変わると思いますが、明日のために手を打つという作業はどんなジャンルでも地道なことだと思います。その地道さに手を打てるかどうかは、自分をいかに客観視できるかにかかり、客観視とは私流に言えば「放っておけば荒ぶ」というイメージが的確です。

 

部屋も放っておけば汚れ錆びます。肉体も筋肉は衰えます。人間関係も疎遠になります。自然は万事散逸する方に向かうため、手入れや磨きは日々に必要です。努力だろうと、苦労だろうと、常に明日のためなら心はポジティブに転換できます。心の持ちようで、明日や未来が良くなるなら買ってでもする意気も出るかもしれません。

 

時を疎かにする愚行は過去を悔やむこと。気持ちはわかりますが後悔を最小限に抑える行動は未来に目を向け今日に活動を起こすことです。そしてこう思うことです。

「失敗経験はノウハウ」

 

ノウハウは必ずどこかで役に立ちます。ノウハウ知らずでは後進は育てられません。自身のためだけでなく、周りの人のためにもノウハウはあってけっこうです。薄っぺらい人間は幅が少ないですが、失敗は幅を広げてくれます。また立ち上がる姿もまた糧や勲章になります。後から振り返ったときに自分を逞しく思えるのはどれだけ立ち上がれたかです。

 

「苦しむなら明日のために苦しみなさい」

 

明日のために苦しんだなら、明日は本当に苦しまなくてよくなります。そう信じて今日の面倒くささを乗り越えていきましょう。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。